窓口支援事例
有限会社ナナソックス  
商標ブランド営業秘密・ノウハウ

オリジナル商品によるブランド化の取組み

企業情報

所在地
兵庫県南あわじ市
ホームページ URL
http://nanasocks.co.jp/
設立年
1983年
業 種
製造業
従業員数
3人
資本金
1,000万円

企業概要

 当社は、創業40余年になります。創業当時は足袋ソックス専門メーカーでしたが、足袋ソックス需要の低迷により、約30年前からパイル編みスポーツソックスの製造を始め、現在は売上の70パーセントをスポーツソックスが占めています。年間生産量は13万足と小規模ですが、足袋ソックス、高機能スポーツソックスなど個性的な靴下生産を得意としています。
 従来はOEM生産が中心でしたが、以前からニーズのあったオリジナルソックスの開発を昨年度から本格的に開始し、現在、製造小売に向けて準備を進めています。また、2016年11月に事業継承を行い、社名を「ナナソックス」(商標登録第5954704号)に変更しました。

自社の強み

①小規模ながらも市場にある靴下を全て製造できる多様な設備
②全ての靴下製造工程を自社工場で行う一貫生産
③OEM生産におけるサンプル採用率95%を超える高い技術力
これら3つの強みを生かして、昨今の多様なニーズに対応したオリジナリティのある靴下の「小ロット」生産が可能です。
また、30年に及ぶOEM生産の実績で蓄えた技術力により、当社が生産する靴下は、機能性だけでなく、「かっこよさ」も兼ね備えています。

一押し商品

「帝人の超極細繊維ナノフロントRを使用したランニングソックス」
 ナノフロントRの特長は「グリップ力」であり、今後様々なスポーツソックスへの利用拡大が期待されています。繊維の滑りにくさから編むのが難しいといわれるナノフロントRですが、この繊維をつかった靴下の編立こそ、当社の得意とするところです。当社の靴下の約半分に、ナノフロントRを使用しています。
 また、このランニングソックスには、足底の一部にパイルを配置できる技術を利用しています。クッションを入れることで、スポーツによる足の疲労を軽減し、最高のパフォーマンスを引き出すことができます。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社は、長年のOEM生産で技術を培っておられ、高性能スポーツソックスを数多く生み出されてきました。その開発の中で生まれた靴下製造のアイデアが知的財産にならないかと、知財総合支援窓口にご相談を頂きました。

最初の相談概要

 派遣専門家である弁理士と一緒に訪問してアドバイスさせていただきました。同社が開発された靴下の製造方法は靴下に新たな価値を加えるものでしたが、特許化しても侵害を発見・主張することが難しい技術であること、同社の強みとして、公開せずにノウハウとして秘匿することが望ましいことを助言し、同社と相談の上、出願しない方針となりました。

その後の相談概要

 同社は現代表への事業継承にあたり、社名の変更を検討されていました。新たな社名をブランド名として使うことを検討されており、商標による保護をご相談されました。そこで、知財専門家である弁理士を活用し、弁理士の専門指導により自社で商標を出願、登録することができました。

窓口を活用して変わったところ

 現代表への事業継承の前後からご支援させていただきました。以前はOEM生産がメインでありましたが、商標権を取得され自社製品の開発やブランド構築に取り組まれています。知的財産権により競争力を高めながら、新たに小売などにも取り組まれ売上を拡大されています。


企業からのメッセージ

 専門家のいない当社にとって、「知的財産権」は遠い存在でしたが、知財総合支援窓口の活用により、長年の夢だったオリジナル商品のブランド化も現実になりつつあります。「知的財産権などわからない」とあきらめてしまうのではなく、まずは知財総合支援窓口に相談してみることで、新たな可能性が見えてきます。みなさんもMADE IN JAPANの技術を形にしていきましょう。

窓口担当者から一言

 同社は、常に技術の向上に取り組まれている会社です。技術力を活かしながら、小売などにも挑戦されています。今後は、ブランド構築や技術の特許化を含めた支援を継続していきたいと思います。 (藤本 正一)

オリジナル商品によるブランド化の取組み(461.6 KB)

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掲載年月日:2017年8月 7日

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