窓口支援事例
株式会社 ダイドウ
特許商標

循環式水洗トイレ製品の権利化及び販路開拓

企業情報

所在地
高知県高知市
ホームページ URL
http://www.recykurun.jp/
設立年
1971年
業 種
水道・土木・空調工事・環境事業
従業員数
9人
資本金
1000万円

企業概要

 当社は、高知市で上下水道工事、土木工事を行う建設業者です。昭和46年に創業し、水道工事・下水道工事からトイレの詰まりや水漏れまで、「地域に根差した工事店」として頑張ってきました。その成果もあり、下水道の切替工事においては、高知市上下水道局より平成28年度優良施工業者として認定され、平成29年度下水道水洗化工事推奨店として受賞致しました。現在は、多角化の一環として環境防災事業も行っています。

自社の強み

 平成23年の東日本大震災を契機として、建設業で長年培った技術を駆使し、断水時にも快適なトイレが利用できる、循環式水洗トイレ「リサイくるんR」を開発にしました。「リサイくるんR」は、独自の循環処理技術によりトイレで使用した水を綺麗な洗浄水にして何度も再利用できる製品です。災害時だけでなく平時から快適な水洗トイレが利用できる、従来にない新しい製品コンセプトが大きな特徴です。小規模事業者のフットワークの軽さと社内一丸となり開発に取り組んだ経営姿勢が評価され、経済産業省より「がんばる中小企業・小規模事業者300社」にも認定して頂きました。

一押し商品

 循環式水洗トイレ「リサイくるんR」は、循環して繰り返し再利用できるため自然環境を汚染する排水がなく、環境保全に大きく寄与できます。山間部・河川敷等のインフラ整備のできない場所でも利用できます。
 また、外観にもこだわった高知県産木材を使用した、可搬型のトイレも開発しました。その結果、観光・環境用トイレとしての新たな引き合いが増え、販路も広がってきました。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 災害時等に、避難所に避難された方々が、避難所で心安らかに快適に過ごすには、トイレ施設の充実が不可欠であることを実感された同社社長が、リーダーシップを発揮され、社員一丸となって開発した可搬式の循環式水洗トイレについて、開発成果の保護と社員の志気を高めることを目的として、知的財産権での権利化を検討したいので支援してほしいとの相談がありました。

最初の相談概要

 最初の相談は、この技術に特許性があるか、ないかを確認したいということでありましたので、知的財産権制度の概要を紹介し、循環式水洗トイレに関する特許・実用新案の先願有無調査及びヒット文献に対する比較等の方法について支援いたしました。

その後の相談概要

 特許の出願書類作成の支援を通じて、出願・権利化(特許第5901050号)に至っております。また、商品名や提供サービス名についても、知的財産権の重要性を認識され、商標権での権利化を果たされました(商標登録第5581887号)。さらに改良商標の権利化も検討され、新たな登録商標(商標登録第5975778号)も取得されています。

窓口を活用して変わったところ

 当初は、特許等の出願・権利化手続は弁理士事務所に任せるものであると認識されていたようですが、数回の支援により、先願有無調査、登録料納付、出願書類案の作成等についても、自力での対応が可能となりつつあるように思われます。


企業からのメッセージ

 新しい発明・アイデアを考案しても、特許庁に出願して権利化しようと思えば、弁理士事務所に頼まなければならず高額な費用が必要であると思い、今まで出願を躊躇していましたが、知財総合支援窓口を利用することにより、自身でも頑張れば少額の費用で出願・権利化が可能であることが分かりました。同窓口を有効に活用されてはどうでしょうか。

窓口担当者から一言

 現在社会問題ともなっている、水洗トイレの排水問題や、災害時等に避難所に避難された方々が心安らかに快適に使用できるトイレ施設に関する技術について、特許権として権利化され、さらにこの技術を活用した製品の商品名(・マーク)も権利化されて、販路開拓を行われています。これらの権利を有効・効果的に活用されて、ますますご活躍され、高知県の先頭企業として収益を上げられ、高知県産業の発展に寄与されることを期待します。 (柏井 富雄)

循環式水洗トイレ製品の権利化及び販路開拓(240.9 KB)

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掲載年月日:2017年10月31日

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