窓口支援事例
松美屋醤油有限会社
商標ブランド

商品名の商標登録を機に新商品の宣伝開始

企業情報

所在地
山口県萩市
ホームページ URL
https://matumiya-h.com
設立年
1953年
業 種
製造業
従業員数
7人
資本金
300万円

企業概要

 当社は、明治二十年(1887年)に、毛利元就氏36万石の居城(萩城址)や松下村塾がある山口県萩市にて創業しました。小京都と呼ばれる萩の城下町、家が連なり入り組んだ路地の中で、伝統を受け継ぎ静かに変わらぬ味を守り続けています。
 当社では当社伝統の熟成された味を活かし、“殿さましょうゆ”を中心に、ポン酢、かつおだしなど、家庭の食卓を一味変えるこだわりの製品を製造・販売しております。また、調味料だけでなく、色々な用途に使えるゴマふりかけ“殿さま三昧”や自家製醤油を活かした関連商品も人気です。

自社の強み

 当社は、創業時からの醤油蔵で地域食材を活用し、時代のニーズにあったオリジナル商品や異業種の方々とのコラボ商品として、醤油特有の風味を活かした“バウムクーヘン”、“ロールケーキ”も開発するなど従業員が一丸となり、新たな商品開発にも積極的に取り組んでおります。

一押し商品

 当蔵の看板商品“殿さましょうゆ”は、当社伝統の熟成された味を活かし、厳選材料を加えて調和させることにより、独特の濃厚で円やかな甘みと酷(コク)を完成させました。
 “殿さましょうゆ”は、刺身をはじめとして、魚料理によく合い、さらに、煮物、玉子かけご飯、冷奴、漬物などにも最適です。
 また、”ゆずからくん”(登録商標第6136589号)は、“殿さましょうゆ”の味をベースに、萩産の香り豊かなゆずにこだわり、お子様からご年配の方まで幅広い層の方々に安心してお召し上がりいただける商品に仕上げ、当社の新たな試みとして発売しました。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社は、主力商品である醤油調味料等に関して登録商標を取得され、自ら商標登録出願手続きを行った経験を有しておられます。支援対象となった「ゆずからくん」の新商品開発と並行して、同商品のネーミングを社内で決定した状況で、これまで経験のない早期審査を伴う商標登録出願に向け、当窓口へ支援を依頼されました。

最初の相談概要

 巡回特許庁での相談コーナーにおいて、新商品に係る商標登録出願を検討中であることを伺い、支援を開始しました。新商品名に係る先行登録商標について、J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)による関連先行登録商標の確認を行い、かつ、類似の可能性がある先行登録商標と新商品名について専門家(弁理士)の見解を伺いながら商標登録出願手続きを進めました。

その後の相談概要

 商標登録出願について、新商品発売時期を考慮して早期審査制度を検討し、商品ラベル印刷業者との取引状況等を証拠書類として出願と同時に早期審査を申請しました。商標登録出願後、約3ケ月で登録査定を受領され、この結果、他社登録商標への抵触リスクが無いことを確認できたことを機に、効果的な販促活動に向けてよろず支援拠点の支援を受け、同社として初めてのプレスリリース発行へとつながりました。

窓口を活用して変わったところ

 同社では、商標権を自社商品保護に止まらず、他社商標権侵害リスク確認として捉え、更に、発売時期を考慮して商標登録出願の早期審査制度により短期間で商標権を取得できました。商標登録を機に、同社として初のプレスリリースを発行し、新商品の積極的な宣伝活動を展開されました。単なる知的財産権の取得に止まらず、積極的な宣伝活動への知的財産権活用といった従業員の意識向上も図れたものと考えます。


企業からのメッセージ

 新商品名について、商標権の早期権利化を図り、他社の登録商標との関係を確認した上で、積極的な宣伝活動を展開することができました。今後も、知的財産制度への理解を深め、積極的に事業活動に活かしたいと考えております。これからも、知財総合支援窓口に支援をお願いしたいと考えております。

窓口担当者から一言

同社は、新商品ネーミング等を従業員が参画して決定するなど、商品開発に従業員が積極的に参加する企業風土が醸成されており、今後も知的財産制度を活かして、事業が益々発展されることを期待いたします。 (有薗 尚高)

商品名の商標登録を機に新商品の宣伝開始(344.5 KB)

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掲載年月日:2020年3月11日

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