当社は、土木工事を本業として、1989年に設立しました。
その後、建築塗装、浄化槽設置、水道工事、防水工事と工事部門を立ち上げてきました。
2005年から看板の製作施工会社を吸収合併し、設計から製作、施工まで行えるようになりました。
そうした変遷を経て、看板建設工事の一環として、照明器具を取り扱うようになり、特に高天井用照明器具に関しては、ニッチな分野で、特に反射板については、省エネタイプの開発がほとんどなされておらず、近年の節電意識の高まりから、需要が著しく増えています。
看板工事については、設計から製作はもちろんのこと、施工の基礎工事についても、長年、土木工事で培った技術を生かして、全ての工程を自社が一貫して行えるという強みがあります。
また、独立行政法人産業技術総合研究所や一般社団法人香川県発明協会からの技術面での支援をして頂き、解析シミュレーションなど公的な技術機関との連携が緊密にできるため、大手メーカーに引けを取らぬ体制で新技術の開発が可能になっています。
3年程前から、当社が独自に開発した、高天井用の照明用反射板は、ランプの消費電力が 従来700W(ワット)から1000W(ワット)で使用されていたものから、270W(ワット)から390W(ワット)程度に抑えることができるようになりました。(消費電力を抑えたにも拘らず)対照的に、照度は現状以上を確保することが可能になりました。
この反射板は、多段式多面体形状という特徴があるため、高さに応じてその形状を変化させたものを組み合わせることにより、均斉度(照度の均一性を表す度合い)を向上させることをも可能にしました。
三豊市産業政策課が取り組んでいる、中小企業支援プログラムに発明協会のアドバイザー派遣制度があり、定期的に知財取得に関するアドバイスや、関連技術支援機関への紹介など
をして頂いていた関係で、継続して窓口を活用しています。
同社が独自に開発した高天井用反射板(多段式多面体形状)の製作に際し、知財総合支援窓口を通じて、類似品の有無や関連特許などの調査を支援。また、信頼できる弁理士を紹介するなどの支援により、同社として初めて特許を出願することができました。
高天井用反射板の特許出願に併せて、意匠出願や商標登録もすることができました。また、知財以外に技術的な支援のために独立行政法人産業技術総合研究所を紹介したことにより、新たな発明がなされ、特許出願ができる予定です。
同社のような小規模企業は、知財は縁のないものと考えられていましたが、知財総合支援窓口を活用されたことにより、知財を非常に身近なものに感じることができるようになりました。
また、何か新しいアイデアが浮かんだりした時は、気軽に知財総合支援窓口に相談することができるようになり、従業員全員の意識改革ができました。
知財というと敷居が高く、縁遠いイメージがあるかもしれませんが、アドバイザーの方は
皆さん非常に親切、丁寧で、しかも企業出身の方も多く、自身の経験を踏まえてアドバイスして頂けるので、絶対に損はありません。
ぜひ、窓口支援を活用されることをお勧めします。
自治体及び国が募集している中小企業補助事業を活用して新商品を開発する中で、公的機関との共同研究、国内特許、意匠、商標出願の支援を行いました。また、知財を活用することで、優位に営業展開が行え、大企業と対等にビジネスが行えました。今後の海外展開に備え、外国出願を行い、知財戦略も順調です。 (黒田 茂)
高天井用の高効率・省エネ照明用反射板(206.5 KB)
掲載年月日:2014年2月26日
更新年月日:2024年1月15日