当社は、電子機器の発熱を逃がす高い信頼性を有する樹脂(接着剤)を開発、製造している会社です。設立して10年目を迎え開発樹脂も2000種類を超えるまでとなりました。更に放熱と接着及び電子機器に必要な信頼性を追求して、より安全で信頼性の高いカスタマイズされた製品を供給してゆきます。
当社は、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂に放熱機能を加味した開発が得意で、少量生産でも安価対応する事を強みとしています。
高信頼性の放熱樹脂でお客様の使い方と要望される機能を満足させられる開発力は追随を許さないレベルにあります。
当社は、非常に柔軟性に富み界面密着性の高い放熱シリコーン樹脂を熱ゴムという商標で販売しています。
高い信頼性と難燃性を有し、ソーラーシステムのコンバーター、LEDの基板放熱等に多く利用されています。
絶縁製品は高い絶縁破壊抵抗を有し、導電製品は類を見ない高い熱伝導率とヒートスプレッド効果を有しています。
同社は、研究開発型の企業であり、開発した技術が特許出願できるか否かを知りたいとのことで、当窓口に来訪されました。
同社は、技術に関してきちんとした理念を持って製品開発しており、事業の方向性も明確でした。権利化については、過去に出願経験はありましたが、権利形成に関しては弁理士にお願いしていました。しかし、自社で権利形成を検討していくことが技術構築に知財が役立つと考え、専門家の支援を提案しました。
平成23年に専門家の助言をもとに自社出願を行いました。その際は改良発明のため自社の技術によって拒絶される可能性もあることから、出願対象技術のポイントを明確にしました。平成25年に新たな技術成果を権利化するにあたり、類似の先行技術と差別化を図って優位性をどれだけ主張できるか時間をかけ検討しました。
社内のみでなく、専門家を交えて先行技術との相違点を明確化していくことにより、先行技術よりも有利な作用効果を持つことが、具体的に明確化でき、意識づけられました。またこれまで着目していた方向のみでなく、他方向からも製品の特性を見ることができるようになり権利形成の幅が広がるとともに事業展開が広がっています。
特許出願は難しく後回しにしがちですが、知財総合支援に相談する事で特許に関する手続きから書き方そして申請に至るまで懇切丁寧な指導をいただき、弊社も数点の特許を申請出来るまでになりました。素晴らしい発明等を権利化する事は非常に大切な業務です。特許関係で判らない場合、是非知財総合支援に相談される事をお薦め致します。
技術開発は自社のみの技術を見つめがちですが、先行技術をより深く知ることで、技術の深堀ができ、客観的視点で権利化を検討できるようになります。専門家と共同で技術開発を進めることも権利化の重要な作業です。自社のみで権利化を検討せず、よりよい開発のために専門家の活用をお勧めいたします。 (大脇 裕美)
接着剤の技術(478.6 KB)
掲載年月日:2015年1月23日