当社は長年の経験・知識を生かし、単に発注元の仕様に合せるのみでなく、全体工程を考慮して自動化プレス加工(順送型)ができるような金型を提案する技術を保有しております。また、図面のない他社の中古金型であっても修理や改造に対応することができるのが、このサービスの特徴で循環型経済の取組みでトータルコストを削減することができました。加えて、リマニュファクチャリング技術に取り組み始めました。「金型のお医者さん」と銘打って情報発信することで、カルテ情報・データ・顧客の困りごとが集まってくるしくみが構築でき、商標ブランド取得の効果が現れ、サービスの品質や付加価値が向上しました。
さらに、第4回ものづくり日本大賞を受賞し、関西ものづくり新撰に選定されております。経済産業省2020戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン)に採択され、コー二シュセンサの研究開発を経て事業化を行っています。
当社のプレス金属金型は製作総数1万以上、半世紀以上の経験・実績。独自開発のVE(Value Engineering)工程短縮化技術のご提案。また、企画・設計、試作から量産まで通して、工程の短縮、低コスト提案、省力化、生産性の向上、リーン生産加工技術システムが強みです。コーニシュセンサの事業化により、プレス加工時、リアルタイムで不良品の発見により、廃棄物の削減が、持続可能な消費と生産に貢献いたします。
『新ハイブリッド金型』は、従来では機械加工と金型の複数工程が必要であった加工をプレス機1台で加工することが可能となり、あらゆる複雑形状の製品でも、顧客のプレス機に合わせた金型を製造することができます。これらの提案により、コスト削減化、社会貢献、雇用創出など顧客の利益増大に寄与できます。これが、金型・商品名コーニシュ(商標登録第5675688号)です。プレス金型製造事業及び中古金型メンテナンス事業に関連する商標について、金型のお医者さん、金型バンク、稼ぐ金型、3件の商標登録を行いました。生産現場の救急箱として『金型のお医者さんキット』も商品として発売しました。
同社は、マイドームビジネスフェスタ2014に出展されていたところお話させて頂いた際、商標取得後今までに無い顧客獲得につながったとのことで、ブランディングに大変興味を持たれておりました。そこで、窓口機能強化事業からブランド・プロダクトデザイン系の専門家と大阪府サポートチームを結成して訪問支援のきっかけとなり、重点支援もお世話になりました。
同社は、過去に大手企業等からの取引で、ノウハウともいうべき金型を不当に回収されるなどの苦い経験を得て、今後、同社のノウハウを公開せずに、同社の強みを取引先に分かって頂くために展示会等での出品、チラシや広告を如何にしたらよいかについてブランド・プロダクトデザイン系の専門家と支援を行いました。
同社と大手企業との取引の際、取り交わす秘密保持契約については、取引や知財について経験豊富な企業OBと、また不正競争防止法に強い事務所の弁護士を活用しながら、如何に同社のノウハウを公開せず有利に契約を行えるか、マンツーマンで指導を行ってきました。
同社の代表取締役は、営業をメインに取引先と一番接触する機会が多いので、如何に自社の強みをアピールしながら、ノウハウに関する重要な情報は開示せず秘密保持契約等でしっかり取り決めを行うことの重要性について理解して頂き、知財に関する契約等に対して前向きに対応して頂けるようになりました。
当社は他社にない金型に関するノウハウ・技術を持っており、徹底したクローズ戦略を取っています。また、新規事業の中古金型メンテナンス事業については、当社のHPからお問い合わせや受注が増加と共に、認知度が向上し、規顧客・取引先の開拓、獲得に繋がっております。
同社は、ものづくり日本大賞等を数々受賞されており、経営者自ら技術開発に取り組み、製品開発に対する妥協を許さなかったからこそのたまものと思います。今後、益々国内回帰する企業も多く、過去のノウハウ流出のような事態にならないよう、しっかりしたノウハウ管理が重要になると思います。
取引企業で、ノウハウ流出を懸念されている企業の方は是非窓口を利用してください。
(大澤 真一)
企業の強みを活かしたクローズ戦略(1.1 MB)
掲載年月日:2016年3月 2日
更新年月日:2024年2月19日