当社は、生活雑貨などの住まいと暮らしにかかわる商品を提供しています。楠から天然樟脳とオイルを抽出したり、天然素材の良さを活かした木材の端材を利用したアロマ雑貨など、人と環境にやさしい商品づくりをおこなっています。「自然と暮らす、お手伝い」それが私たちの仕事です。
2008年より県木である「楠」を使った自社商品の開発・販売に取り組み、現在では楠から天然樟脳とエッセンシャルオイルを抽出し、様々な加工品を販売しています。
卸販売・ネット販売が中心でしたが、2015年4月に実店舗をオープンしました。自社ブランド「KUSU HANDMADE」のコンセプトをそのままに「暮らしにやさしい」ライフスタイルを提案しています。
「KUSU HANDMADE エコブロック12個+カンフルオイル10ml桐箱入り」
古くから“虫よけの木”として知られている「楠」。葉や枝から抽出した天然の「カンフル(樟脳)」は、強い防虫効果と消臭効果、そして香りには、リラックス効果もあるといわれています。
エコブロックは、楠の端材で作った天然素材の防虫剤。香りが弱くなったら付属のオイルを塗って繰り返しお使いいただけます。大切な衣類を守り、癒しを与えてくれる商品です。
同社は新規事業として楠を利用した商品開発に取り組まれており、ものづくり補助、中小企業応援基金等の助成を受けられている中で、自社で開発された楠オイルの蒸留装置について知財での権利化を促され、知財関連の相談に応じてもらえる知財総合支援窓口を紹介されたことがきっかけでご相談いただきました。
同社が開発された蒸留装置の権利化を検討するために、産業財産権制度、先行技術調査の必要性等を説明し、楠オイルをネット等を中心に販売されていることから、商品販売に関しての商標の重要性についても説明を行い、商標制度の概要、権利範囲に関する説明をし、商標登録しておくべき名称につき助言を行いました。
蒸留装置の特許出願の検討には、知財専門家(弁理士)を活用し、他社の先行技術調査から特許出願するかノウハウとするかにつき詳細な検討とアドバイスを行いました。
商標登録に関しては、楠オイルのネット販売に加え、ワークショップを行う体験型店舗(生活雑貨の販売、カフェ、農産物の販売等を併設)を開店される計画となったことに合わせ、店舗名の商標登録を希望されました。商標出願手続きの支援を行う中で、ブランド戦略、商標出願内容の詳細検討、出願後の拒絶対応等に関しては知財専門家(弁理士)を活用しアドバイスを行い、結果、商標登録となりました。
同社は今回の取り組みで事業展開における知的財産権の重要性を理解され、知財への関心を持たれたと思います。新製品の開発・新規事業開拓に積極的に取り組まれていますので、今後も知財を意識され、新製品の開発時には知的財産権の取得、活用を前向きに行われることと思います。
知財に関して知識がなくても親切に対応していただけます。商標登録をするにあたり、弁理士さんに依頼する費用もなかったため、こちらの専門家派遣を利用させていただきました。弁理士さんからアドバイスを受けながら、自社で商標登録まで行うことができました。面倒なことも多いですが、相談して本当に良かったと思います。
今回は蒸留装置の権利化の相談をきっかけに、実店舗の開店に合わせ店舗名の商標登録手続きのお手伝いをさせていただきました。自社商品の開発・販売に力を入れられておりますので、今後も知財面に関心を持っていただき、自社で開発・販売する商品を最適な知的財産(特許、意匠、商標等)で保護する検討を頂けたらと思います。 (市丸 美津子)
楠オイル関連商品の販売、体験型店舗開設に係る知財支援(374.9 KB)
掲載年月日:2016年4月13日
更新年月日:2024年2月 9日