当社は、1982年(昭和57年)設立以来、『お客様に喜んで頂ける製品作り』を会社方針に、鉄・ステンレスの精密製缶/機械加工を手掛け、技術と経験を積み上げると共に、多くのお客様の信頼を勝ち取ってきました。
こうした取り組みの結果、現在当社は、日本の食文化や食の安全を支える食品加工や飲料充填などの食品加工専用機等の産業機械用大/中型フレーム・チャンバー等の製造を行っています。又、近年では大幅な市場拡大が進んでいる半導体市場関係向けの外装部品にも力を入れ、より良い製品の製造を行っています。
当社は精密製缶/機械加工において、多品種少量の製品を得意としています。特に高難易度の製品については、現在まで蓄積した経験と知識・技術力・設備により、お客様の声を形にし、製品を作り上げています。
又、当社は一貫して社内製作を行い、満足いく安定した品質・行き届いた納期管理を行い、お客様に喜んで頂ける製品を提供し続けています。
当社が開発しました、『びびりピタ・びびりピタ210・びびりピタ50・びびりピタV』(特許第5868534号/商標登録第5815126号)です。
当社の大/中型サイズの薄板材や溶接構造物の機械加工現場で抱えていた、材料のたわみや歪による振動、溶接構造物特有の原因による機械加工時のビビリ発生問題。このビビリ発生問題を解消するため、当社が開発した商品が、『びびりピタ・びびりピタ210・びびりピタ50・びびりピタV』です。
ワークに磁力性がある場合は、『びびりピタ・びびりピタ210・びびりピタ50』、非磁力性のものには『びびりピタV』が最適です。この『びびりピタ・びびりピタ210・びびりピタ50・びびりピタV』を使用する事により、ビビリを抑制し、加工スピードアップ・コスト削減につながります。
同社から三豊市産業政策課に対して開発中の商品について、特許出願を行ないたいが特許性等が不明のため、特許取得の可能性や特許出願の方法等について相談できる機関を紹介して欲しいと問い合わせ、香川県知財総合支援窓口を紹介されたのが、活用するきっかけになりました。
同社で開発中の商品が他社の特許権を侵害しているか否かを知りたいので指導して欲しい、また、本商品について特許出願を行ないたいが、知財の経験が無く、類似技術の調査方法や出願方法、出願費用等について教えて欲しいとの相談内容であり、先行技術調査方法、出願方法、出願から登録までに要する概略費用等についてアドバイスしました。
同社が商品化を検討しているびびり防止治具が、先行技術調査で抽出された他社特許権に侵害するか否かのアドバイスを行なうために、専門家(弁理士)を同行して訪問しました。抵触する可能性が有る構成を改良すれば、他社特許の技術的範囲には含まれず、新規性・進歩性が出てくるため特許出願できることをアドバイス。その後、特許出願及び早期出願審査請求を行ない、1年弱で登録されました。また、「びびりピタ」の商標出願も行ない、登録されました。
同社は、今まで知財とはほとんど縁が無かった企業であるが、知財総合支援窓口を活用するようになってからは、知財の重要性に目覚め、新商品を開発したり、パンフレットやリーフレットを作成する際等にも知財を常に意識し、他社権利の有無を調査したり自社権利を取得するようになりました。
当社では今まで自社開発を行ったことがなく、知的財産への取り組みはほとんど行っていませんでした。今回、アドバイザーの方から親切・丁寧に助言頂き、特許取得までこぎつけ、製品化までたどり着きました。製品化し販売促進を行っていますが、特許を取得しているということで、お客様の商品に対する反応が良く、今回、知財総合支援窓口を利用して良かったと思います。
知財取得補助事業を活用して、特許・商標の出願から登録まで、同社を支援しました。現在では、商品化が完了し、営業展開を行なっているところであり、販路開拓や展示会出展へのアドバイス等、同社に対する支援を継続中です。薄物加工でお困りの企業様、この「びびりピタ」を是非、お試し下さい。 (黒田 茂)
びびり防止治具の開発・商品化支援(2.9 MB)
掲載年月日:2016年12月15日
更新年月日:2021年12月 7日