明治41年創業、畳やふすま、障子などの製造・販売から、建築・設計までを手がける、100年以上続く会社です。「さらに100年続く会社にするためには、どうしたらよいか?」と常に考え行動をしております。お客様にご支持いただく会社として、表裏のない提案、良いものは良いと言い、お客様にとってメリットのないことは「メリットがない」とはっきり言い、10年後「マツワに頼んでよかったなぁ」と言ってもらえることを目指しています。
マツワのリフォーム工事は、お客様からご契約を頂いた営業担当者が最後まで責任を持って施工管理を致します。下請け工事店等に対する「丸投げ」(一括発注)は一切行っておりません。お客様からのご要望を職人にダイレクトに指示し、反映をさせることで、「伝えたイメージと違う」「依頼内容と違う」といったズレを事前に防止することが可能です。品質の良い工事とお客様に満足を頂くために、工事職人の各種勉強会、マナー研修会などを定期的に開催しています。工程ごとにチェックシートを用いて、仕上がり・傷・接続部分を丹念にチェックします。詳細部までチェックを行うからこそ、施工の仕上がりにも差がつくのです。
一押しは、当社伝統の「畳」です。
しっかりとした重さと存在感を持つ立派な「い草」を使った当社の畳は、使い込むほどに見た目(艶)、日焼け具合(味)、耐久性などに違いを感じていただけます。
知財総合支援窓口担当者が自宅の工事を発注したことをきっかけに同社社長と面識を持ち、同社の事業内容のことまで会話が弾みました。その後、当窓口の支援内容の説明の機会を得て同社を訪問し、同社の事業内容をヒアリングしつつ、知的財産の中でも特に商標の重要性について説明を行いました。
同社は、創業から多岐の分野にわたって事業展開をされており、多数の従業員を擁しながら発展されてきました。また、その歴史には、同社が根ざした地域では誰もが知る同社の冠となるキャラクターがありました。このキャラクターは同社をイメージする信用力を得てきましたが、商標に関する保護が一切なされていませんでした。
ヒアリングを行うと、歴代の社長から受け継がれ使用したキャラクターには絵柄に一貫性がなく、広告時期や当時の担当者の違いによって使用形態がまちまちであり、ユーザーが混同することが懸念されました。このようなことから、この度キャラクターの絵柄を統一し、シンボルマークとして商標権を取得することを目的に支援いたしました。
「知的財産は、自社とは全く異業種(製造業や大手企業)の分野に関わるもの」との認識をお持ちでしたが、「卸業や建築業でも知的財産は他人事ではなく、大きくビジネスに関わる重要なことである」との認識に変わられました。結果として、同社は事業の主たる分野を保護することができ、且つ冠ブランドとして定着される商標権を取得することができました。
「商標は所謂商品そのものに使用することを前提としたもの」「商標は大手企業などに関係するもので中小企業などには無関係」と思っていましたが、今回の相談を機に、商標の重要性を十分に理解することができました。知的財産に縁遠いと思われている方々も、一度知財総合支援窓口を訪ねて相談してみることをお薦めします。
新聞広告や同社発行のチラシ・冊子から、今回登録された商標を頻繁に目にします。
同社の信頼と知名度を確固たるものとし、今後の商取引に有効に作用するものと期待しています。
(福本 正美)
老舗企業が築いた信用あるキャラクターの知財保護でさらなる信用の上乗せ(229.6 KB)
掲載年月日:2017年7月31日