当工房は、滋賀県高島市で昔から織られている帆布や独自に考案した帆布を使い、家族7人で協力し、「シンプルで丈夫で使いやすい」をコンセプトに鞄を一品一品手作りしています。
当工房は、流行に左右されない商品づくりを目指しており、地元滋賀県高島産帆布に特化した鞄を製造し販売しております。滋賀県内のサービスエリアや道の駅、全国のクラフトフェア、滋賀県長浜市の土日・祝日限定の自店舗で販売しており、年々、販売数を増やしております。他社との識別力を上げるために、今回の支援を通じて、商標登録第5885029号(キイコウボウ/Kii KouBou)を獲得しました。
当工房の鞄の素材である帆布は、4号帆布と6号帆布を使用しております。4号帆布でつくった鞄は、かっちりとした印象になるように、また、6号帆布でつくった鞄は、やわらかな雰囲気になるようにして製造しております。独自に考案した先染めの麻や綿帆布にも人気があります。当社の製品は、使い込むうちに風合いが増し、丈夫で長持ちします。男女問わず末永く使っていただけると思います。
同工房は、長年、商品に「Kii KouBou」のマークを付けて販売しておりましたが、今回、商標出願をして競争力を強化したいとのことで当窓口へ支援依頼をされました。
商標の出願案を見て欲しい旨の電話相談がありました。そこで、知財総合支援窓口の無料相談会を使って、専門家のコメントを求めるように提案を行いました。
特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)を用いた商標の検索方法を相談者に説明し、検索を支援しました。現在の使用状況等を考慮して、商標を「キイコウボウ/Kii KouBou」の2段併記とし、指定商品を18類「バッグ類、携帯用化粧道具入れ」とする案を勧めました。個人で出願する場合と事務所を介して出願する場合の費用の概算を説明し、相談者の判断に基づき、進めることとしました。
相談者は、初めての出願であり、また、多忙であったので、特許事務所を介して出願から権利化を行うことを選択しましたが、次の商標出願は、知財総合支援窓口の支援を得て、自身で書面の作成と手続を行うとのことでありました。
高島産帆布に特化した鞄作りをしていて、自社ブランドを育て大きくするため商標登録をしようと思い相談にのっていただきました。相談員や弁理士からわかりやすく丁重な説明を受けて商標登録が出来ました。次回は自分で登録申請をしようと思います。
一度経験することで、何をすればよいかが分かり、次回からは、より自立した形で権利化を進めることができると考えます。先ずは、気軽に知財総合支援窓口を活用して欲しいと思います。 (森田 要一)
手作りバッグを商標で守る(819.4 KB)
掲載年月日:2017年8月 8日
更新年月日:2020年3月18日