当社は、オリジナルマスキングテープを中心に、企画テーマ“ SIMPLE/POP/CHIC ”の下、「実際に使う、でもどこか人と違う、ちょっと自慢できる、思わず気になってしまう、なんかハマってしまう文具、雑貨」を開発・製造し、商品を一個二個とご紹介し、お届けしていく企業です。
シンプルだけど、どこか一工夫あって、可愛くて、且つちゃんと使えるものを、いっこ、にこ・・・と作って揃えています。
和紙を使ったマスキングテープに、当社オリジナルの機能性重視の意匠を施しました。現在人気の一般的な装飾重視のマスキングテープとは一線を画した「可愛いだけではなく、使えるマスキングテープ」を意識して開発しています。
また、マスキングテープの周辺で使いたくなる小物を独自で開発し、自社以外のマスキングテープを愛用されている方にも使っていただける雑貨類も揃えています。
一押し商品は、商品名「貼暦(ハルコヨミ)」のマスキングテ-プです。縦に日付の数字と曜日の漢字が印刷された2本セットのマスキングテープで、英語版や、横に日付と曜日が並ぶセットもあります。無地の紙やノートに貼って使用するなど、使う人が全く自由な発想でお使いいただけます。また、1組で4年半分使えます。
2016年12月、発売前日に商品広報のため投稿したツイッターの文と写真に多くのアクセスがあり(2017.7月時点、473万件)、これがきっかけで各種メディア(有名なテレビ番組)にも多く取り上げられ、当社創業以来、初めてのヒット商品となりました。
相談者は、趣味が高じて自身で文房具を作り始めたところ、市販されている文房具に実用新案登録、商標登録の表示があり、文房具でも知的財産で権利化できることを知りました。それならば、自身が製造販売する文房具についても実用新案、商標の権利を取得したいと考え、奈良県商工会連合会に相談したところ、知財総合支援窓口を紹介されました。
オリジナルマスキングテープの実用新案と商標の出願に関して相談に来られました。知的財産権制度を説明した後、相談のテープは実用新案と意匠が対象ですが、既に販売されてから期間が経過しており、新規性喪失の例外規定の適応が受けられないことを説明しました。この際、専門家(弁理士)と共に、屋号を商標登録して信用、評判を蓄積していき、ブランドとして育成していく方法があることを助言しました。
前述の助言を参考に、ブランド育成のために屋号「icco nico/イッコ ニコ」と、商品名「手帳矢印」の商標登録出願をされることになり、その出願支援を行いました。その後、商品名の商標については拒絶理由に対する支援も行い、共に登録になりました(商標登録第5728810号、商標登録第5770085号)。また、ネット販売で台湾での売れ行きが良いことから、屋号の商標について、弁理士と共に、外国出願の支援を行いました。さらに、一押し商品「貼暦」については、組物の意匠としての考え方と記載方法について、弁理士と共に説明し、意匠登録出願をされました。
知的財産の重要性を良く理解され、製品化する時は、事前の調査を怠らず、自分の権利も守るが、他者の権利も尊重するというスタンスに立たれています。また、ご自身でインターネット出願ができるようになられ、よりスピーディな出願を常に心掛けられています。
一人で運営している個人事業主にも、親切に分かりやすく相談にのっていただけます。多くのことを助けていただき、プライドを持って事業を発展させていくことができました。弁理士にも知財総合支援窓口にて相談にのっていただけました。知財でお困りの方は、是非一度お気軽に尋ねられたらとお薦めします。
一味違う企画センスを生かし、こだわりのある商品を生み出している方です。経営者が独りでなんでもやりこなしていますが、人との繋がりを大切にされているため、助けてくれる人が自然と集まります。これからも、より多くの人を魅了する商品を、世の中に出し続けられますことを期待しています。 (尾濱 昌宏)
知的財産権取得による製品の保護(434.9 KB)
掲載年月日:2017年8月23日
更新年月日:2022年7月22日