窓口支援事例
株式会社パドック 
特許意匠海外展開

可動荷台付きトラック

企業情報

所在地
岡山県津山市
ホームページ URL
http://www.paddock-air.com/
設立年
1987年
業 種
製造業
従業員数
8人
資本金
1,000万円

企業概要

 当社は、1976年にレーサー仲間が集まる小さなカフェ「Paddock」として創業しました。本田技研工業株式会社との販売契約を皮切りに、国内大手バイクメーカーと次々と販売契約を結んでバイク販売を展開し、1987年に法人化しました。
 その後、マリン事業部の設置や、ハーレー・ダビッドソン専門店(トライアンフ岡山)の出店を経て、2003年からは、トライク(3輪バイク)の製造を本格化し、トライクメーカー「スリーホイールJAPAN」を2004年に設立、オリジナルモデルの販売を行っています。その他、レンタルバイク事業も展開しております。

自社の強み

 技術開発力に加え、「メーカーの垣根を越えて、お客さんが望むモノ、自分が気に入ったモノだけを取り扱いたい」との思いで、トライクを開発し、たゆまぬ改良を加え続け、自信を持って提供できる品質と耐久性を兼ね備えたトライクに進化させています。特に大型トライクの企画・開発・製造には他の追随を許しておりません。
 「販売店」であると同時に、トライクの「メーカー」でもあって、10年以上にわたってトライクを作り続けており、整備や修理、カスタマイズの面でも顧客をしっかりサポートできます。

一押し商品

 荷台可動付きトラック「Unloadplus(アンロードプラス)」は、バイクなどの商品を安全に輸送することを目的として、荷台全体が水平に地面に降りてくる可動式荷台を備えたトラックです。電動モーターと油圧ポンプで駆動し、荷台から支え棒を伸ばし車体を地面に固定させた後、荷台が水平のまま車体の左側にスライドして地面まで降りてきます。スロープやリフトを使う方法に比べると、作業員が荷台に上がる必要がなくなるため、落下によるけがや積載物の破損を防ぐことができます。
 本商品は、つやま企業サポート事業補助金を活用して商品化し、部品は津山市内の業者から調達して「メイドイン津山」をアピールし、初年度10台の納車を行いました。
納入先は、福井村田製作所、高知競馬場組合などがあり、現在はレンタルのニッケンで販売を継続中です。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 平成28年6月に外部定期窓口(津山市)に同社社長とつやま産業支援センター(津山市産業経済部みらい産業課)の担当者が来訪され、輸送トラックに用いる自動リフト荷台について特許出願したいので、指導してもらいたいとの相談がありました。

最初の相談概要

 弁理士と一緒に同社を訪問し、輸送トラックに用いる自動リフト荷台の試作品を観察し、先行技術調査の仕方を指導しました。再度企業を訪問し、先行技術の確認を行い、「可動荷台付きトラック」として特許出願すること、並行して当該自動リフト荷台を部分意匠として意匠登録出願することを勧め、特許及び部分意匠の出願をされました。

その後の相談概要

 特許出願については、拒絶理由通知への対応として、審査官に対して出張面接審査を申し入れ、「可動荷台付きトラック」の特徴と作用効果を試作品見学により理解してもらうとともに、先行技術文献との差異を明確にする補正を行った結果、特許として認められました(特許第6072969号)。また、部分意匠登録(意匠登録第1573198号)も受けております。
現在は、オートバイ販売事業と分離して、特許製品取扱の別会社「アンロードプラス㈱」を2020年12月に設立しました。

窓口を活用して変わったところ

 「可動荷台付きトラック」について特許と部分意匠登録ができたことから、同社社長に独占して事業展開ができるという自信ができ、津山市内の中小企業が開発した高品質な製品であることを保証する統一ブランド「メイドイン津山」にも認定され、事業計画は全国に拡大し、顧客対応を充実させるために、BtoB専任担当者を採用し、知的財産権取得技術拡大の体制づくりを行っています。


企業からのメッセージ

 ものづくり企業は開発技術を如何に権利保護するか、特許か意匠か、ノウハウとして秘匿するか、等々迷われるケースがあると思いますが、知的財産に関しては迷わず知財総合支援窓口に相談されることをお勧めします。同窓口はクイックアクション・クイックレスポンス・クイックサービスをモットーに満足を提供してくれます。

窓口担当者から一言

 一押し商品の「Unloadplus」は、つやま産業支援センターが津山発の新商品として全国発信し、運送や建築業界などに売り込んでおり、県外での展示会にも出展されて海外のバイヤーにも注目されてきていることから、国内外での事業展開が見込まれるため、今後は海外知財戦略を中心に本企業を支援していきたいと思います。 (上田 文明)

可動荷台付きトラック(356.0 KB)

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掲載年月日:2017年8月28日

更新年月日:2023年8月29日

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