当社は昭和37年に伊勢原にて創業して木造建築に携わってまいりました、町場の工務店です。特徴ある工務店を目指す中で、平成7年に高断熱工法を取り入れ高断熱の戸建て住宅を供給してまいりました。高断熱工法の建築のノウハウを生かし、試行錯誤する中で、独自の気密構造を開発してオリジナル工法を確立する事ができました。今後求められる、地震に強く、省エネルギーの住宅を供給できる会社を目指し、営業活動しております。
地震国である日本において、地震に強く、更に、省エネルギー化が求められる昨今、当社は平成7年から高断熱高気密住宅に携わり、数多くの実績とノウハウを蓄積してまいりました。
当社はこの強みを生かし、固い板材を気密材として使用することを発案し、変形力に耐えながら、さらに、ゴム弾性の気密補助材を配置して、粘着接着させ変形に強く、尚且つ、変形しても元の位置に戻れる気密構造を確立しました。また、特許を取得したことにより、今後ますます強化されるべき断熱、気密省エネ技術の向上に寄与していけると思っております。
気密構造が断熱構造と車の両輪の関係でありながら、効果を向上させる為の工夫が少ない事に着目しオリジナルで開発した「耐振動気密工法 エアタイトKⅡ」(特許 第5924512号)と、断熱材を固いパネルにする事により変形し難くして断熱気密構造を確立する「FP工法」の2つの構造を特徴とする新技術を有しています。
当社は建物の躯体省エネ技術を推奨し、更なる改良を加えながら、断熱、気密構造のリーディングカンパニーを目指し、住む人に優しい断熱気密技術のFP工法とオリジナル気密構造の住宅を提供します。
同社内で「変わった事をやるので、誰もやっていないのなら、特許でも取得したらいいのではないか」との声をきっかけに、神奈川県のホームページから知財総合支援窓口を知り、特許出願相談に来られたのが最初です。
平成26年に建物の気密構造についてのアイデアをもとに特許出願を思い立ち、その構造について特許出願について、専門的構造をどのように記述すれば良いか、明細書の記載をどうすれば良いか。大まかな概要と略図を作成して持参し、知財総合支援相談窓口に来訪されました。
発明の気密構造について、図や明細書を試行錯誤しながら制作し、弁理士である窓口支援担当者に説明し、気密構造について特許の範囲を絞り込み、明細書の作成についてアドバイスを受けながら、特許請求の範囲や明細書の記載について作成していき、特許として出願しました。その後、拒絶理由通知に接しましたが、意見書等で対応し、特許が登録になりました。また、さらなる改良をして新たに特許出願し、その後2件目の気密構造に関する特許も登録査定になりました。今後、環境を整備して、ビジネス展開ができるか、模索中です。
気密構造に関して、特許が2件登録され、権利が確保されたことにより、自信がつき、この気密構造についての特許活用という選択ができました。現場での工事を考えると、更なる改良・開発できる可能性があると考えているようです。建築工事現場でのアイデアなど、工夫を常に考えるようになったようです。
知財総合支援窓口に足しげく通い、窓口担当者と意思疎通を図り、知財知識の薄さを補い、知財戦略をたてる事ができます。窓口で、なんでも相談し、必要な情報を得るといった事が大切です。また、特許を取ることで技術に自信がつき、会社としてのPRにもなると思います。
同社は建築工事施工会社であり、新しい気密構造を考案することにより、事業拡大を考えているようです。平成26年から毎年20回前後相談に来られ、明細書を作成し、電子出願するというサイクルで特許の権利化を図ってきたものです。窓口相談を通じて自社の権利確保を行い、事業にこれから活かしておくという姿勢です。 (広島 政広)
高気密住宅の販売(159.1 KB)
掲載年月日:2017年8月31日