当社は、産業界の重要素材「ポリシリコン」を基に素材を活かしたトータルメーカーとして今日に至っております。ポリシリコンを基礎素材に社会を豊かにする製品として、糸・綿・樹脂を開発し、繊維製品・健康関連製品などの展開を進めております。
また、産業界全体の環境美化に注目し、快適生活を支援する洗浄剤、剥離剤、機能性塗料(放熱塗料)土壌改良剤などを開発製造してまいりました。
当社の開発の目的は「夢・きれい・未来」をカタチにすることであり、これからもETHCAL(エシカル)をものさしにして、より良い製品をお届けしたいと願っています。
設立当初から継続して取り扱っている「ポリシリコン」を基にした製品開発と製造展開が当社の強みです。多くの企業がある中で、当社のアイデア、製品を支持いただくことが多く、小企業ながら、大手企業との取引が多数ございます。
開発から製品化まで、当社の小回りの利く動きで、取引先にご満足をいただき今日に至っています。また、製品開発だけでなく、製品の施工まで手掛けており、現場からの要望を直接お聞きして、製品に活かすよう努力しています。
他社にない製品、他社製品より優れた能力を更に磨きをかけて、顧客満足を重視し、継続力をバネに精進してまいります。
当初からの取扱商品である「ポリシリコン」を基礎とした多機能放熱コーティング塗料「エコマイル2」が、当社の一押し商品です。
①塗布することで、熱がよく伝わる。(熱伝導:熱拡散率を向上させる。)
②熱をよく発散させる。(熱放射率を向上させる。)
③熱を均温化させる。(熱エネルギーを均等化できる。)
④液体・気体を細分化、最小化させる。
⑤低温域(35℃)から高温域(1200℃)まで広範囲の温度帯で効果を発揮できる等、すぐれた効果があり、施工が簡単なことから今後の展開が期待できます。すでに鉄道関係、自動車関係、LED照明などで採用を頂いています。
同社は今まで、社名や商品名等の商標登録は、社内で手続きを行っておられたようです。今回、製品開発にあたり、特許権取得を視野に、大阪商工会議所の経営相談室に相談がありました。そこで連携先である当知財総合支援窓口に要請があり、訪問支援するきっかけになりました。
まず、同社経営陣に、事業の方向性や権利化したい内容についてヒアリングを行いました。また、権利化するにあたり、産業財産権制度、先行技術文献調査方法等のアドバイスを行いました。
今後の事業計画を有利に展開するため、有効な権利取得に向け知財専門家(弁理士)とともに、試作品や実験データ等の検討も含んだ知財戦略支援を行いました。その結果、無事特許権取得(特許第6123142号)に繋がりました。
今まで、同社は、製品の詳細については秘密保持契約を締結した企業に限り一部オープンにするなど、クローズ戦略で事業を展開しておられましたが、今回、当窓口の知財専門家(弁理士)の支援を受ける中で、特許出願を行うオープン戦略を行い、より技術力をアピールできるきっかけとなったようです。
特許等の知財の権利化について、すでにお付き合いがある弁理士にご相談されるケースが多いと思います。また、今まで出願経験がない方もいきなり弁理士に依頼されるケースもあると思います。どちらにせよ、知財総合支援窓口は、相談企業の立場に立って、相談支援を行って貰えますので、是非、窓口をご利用下さい。
今回紹介させて頂いた企業は、マーケティング戦略を自社で行い、自社製品に反映させた製品作りを行っている非常にすばらしい企業です。その中で、知財戦略については、当窓口を上手にご利用頂いたと思います。今後、知財にご興味のある方がおられましたら、まず、知財総合支援窓口をご利用下さい。 (大澤 真一)
シリコンから生まれた未来の製品(193.9 KB)
掲載年月日:2017年9月13日