弊社はアパレル副資材メーカーとして、昭和63年に創業いたしました。衣服の襟元や脇に付いているプリントネームや洗濯ネーム、帽子やジャケットなどに付いているワッペンやエンブレム、ジーンズやキーホルダーに使用される革パッチ、衣料品の下札などが弊社の主な取扱製品です。
また、お客様のご要望により、携帯ストラップ、うちわ、水筒などの名入れ商品やぬいぐるみなどの商材も企画・制作しております。また近年は、今までの経験を活かした初めての自社開発商品「NFCチップ内蔵グッズ(ワッペン、ぬいぐるみ、カード)」「エコタッグ」「ジオラマリウム(雫音)」を発表いたしました。
弊社は創業以来27年間、アパレル副資材の専門店として営業してまいりました。その中で築き上げた、紙やプラスチック、金属、生地、木材等、多彩な協力工場との信頼ある取引により、安定生産が可能なことと共に、それら工場の協力のもとに新規性のある商品開発を進められる環境が、弊社の強みです。
デザインについても、今までに培ったノウハウの利用や内部制作による多種多様なデザイン提案など、お客様のニーズへの即時対応が可能です。
また、知的財産権の取得を積極的に行い、他社にはないオリジナル製品の開発に力を入れています。
【みまもりペンギンシステム】
NFC(近距離無線通信)ワッペンと専用アプリを使用し、ワンアクションで徘徊者の居場所を家族にお知らせするシステムです。登録も送信もスマートフォンでワンタッチ。NFCワッペン自体に電池は不要です。簡単に衣服に取付けることができ、洗濯も可能です。
【ラップボール(カバー付きバランスボール)】
従来、バランスボールに直接印刷できませんでしたが、印刷できるカバーをかけることで、その問題を解決しました。社名やマークやキャラクターなど、一部分のみの印刷はもちろん、全面デザインも可能です。
商標権の移転手続に関して相談を受けた際に、企業訪問して移転手続について説明した。その際、特許権、意匠権、商標権等を少なからず取得されていたので、知的財産を活用した企業経営の重要性について説明した。
オリジナルマーク「スマホでタッチ」の商標登録について相談を受けました。商標登録は難しい案件でしたが、知財専門家(弁理士)のアドバイスを受けて、自社で商標出願書類を作成して出願されました。その結果、無事商標登録することができました。
NFCとオリジナルソフトを使用した「みまもりペンギンシステム」を開発するにあたり、ビジネスモデルの特許出願をする際に知財専門家(弁理士)の紹介などのサポートを行いました。システムで使用するハードの特許出願についても知財専門家(弁理士)のアドバイスを受けて、自社で特許出願されました。更に、本システムのロゴマークの商標出願について専門家による支援を行いました。また、バランスボールのカバーの改良品の意匠出願に関して支援を行いました。知財専門家(中小企業診断士)を派遣して事業拡大に向けたプロモーション・事業の方向性に関してアドバイスを行いました。
同社担当の方や専門家と議論することで、知財に対する知識が増え、自社の製品に対して自信を持って営業活動ができるようになったとのことです。
特許権、実用新案権、意匠権、商標権を取得することで、自社商品の優位性が顕在化され再認識することができ、営業活動がよりやり易くなったとのことです。
知的財産の創造や活用は、現在国家的戦略として国際競争力の強化を図るために推進すべきものとしています。中小企業では知財の専門家との関わりがないところも多いかと思われますが、そういった企業が時流に乗った戦略を立てるためにも、ぜひ窓口を活用していただきたいと思います。
社長は非常にアイデアマンであり、いろいろな商品を開発されて特許出願、意匠出願、商標出願され、知的財産を活用した企業経営を目指しておられます。自社で製造する商品は少ないですが、多くの製造ルート(外注先)を持っておられるので、自社で開発した多くの商品を製造して販売されています。 (今井 由喜夫)
知財を活用した経営(179.9 KB)
掲載年月日:2017年9月13日