窓口支援事例
株式会社アロー
商標その他

不競法違反警告を契機とした商標保護への気づき支援

企業情報

所在地
徳島県徳島市
ホームページ URL
http://www.arrow-hat.com/company.html
設立年
1951年
業 種
卸・小売業
従業員数
12人
資本金
2,800万円

企業概要

 当社は、自社でデザインを企画し、中国の連携工場で生産し、国内で販売している帽子専門店です。 紳士帽子・婦人帽子ともに中高年をターゲットに、シンプルなデザインの帽子商品(布帽子、ブレード帽子、バイザー、ニット帽子)を扱っています。
 また、帽子と同じ様に自社で企画し、中国で生産した特徴のあるTシャツも国内販売しています。

自社の強み

 当社が、特に自信のある商品として、婦人のブレード帽子が挙げられます。これは天然素材に布を編み込んだもので、一枚布を縫い合わせたものと異なり、くるくると巻くように仕上げたものです。布帽子と天然帽子の良さを両方持ち、洗練された印象を与えます。 定番中の定番である布帽子も、首すじガードのタレつき帽子が大変好評をいただいております。またUVケアを意識した園芸用の帽子(日除けのタレがついたもの・バイザーにタレがついたものなど)の品揃えも豊富です。 最近では趣味でガーデニングをされる方にもとても人気があり、年齢の若い方にも自然なデザインです。 紳士の天然帽子ではウェスタン調のデザインのものがよく出ています。

一押し商品

 子供用Tシャツ(写真のやんちゃTシャツ)の背中部分に、特徴のある言葉を描いて、全国の高速道路のサービスエリアに限定して販売中です。これらの言葉や図案は、当社で作成し、それぞれ商標登録しています。(商標登録第5941236号~5941243号)

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社が販売しているTシャツが、不正競争防止法の形態模倣行為にあたるとの警告書が届いたため、顧問弁護士に相談されたところ「知財に詳しい専門家に相談した方が良い」と言われ、知財総合支援窓口を訪ねて来られました。

最初の相談概要

 弁理士相談において、警告書の内容を確認したところ、不正競争防止法の形態模倣行為の3年間の期限が切れ適用除外(第19条)であることが、判明しました。弁理士より、警告に対する回答書の作成アドバイスを受け、相談会社の弁護士が回答書を作成して相手方に送付しました。更に、弁理士より、現在販売中の同種の商品(Tシャツ)の商標登録を早急に行うべきとのアドバイスがありました。

その後の相談概要

 回答書を送付後は、相手方からは何の連絡もありませんでした。弁理士のアドバイスに従い、同社は、8件の商標出願を行いました。商標出願した商品の6件が既に販売中であり、残り2件の商品企画が決定していたので、早期審査書を提出することとなり、早期審査に関する事情説明書の作成支援などのフォローを行いました。その後、8件全ての商標が登録されました。

窓口を活用して変わったところ

 他社からの警告書に驚き、同社の弁護士に相談したところ、解決の糸口が見えず、不安な面持ちで窓口に相談に来られました。専門家の弁理士に相談して、警告を回避できる方法をアドバイスしてもらうとともに、今後安心して販売できるように商標登録が完了して、知財の大切さを身に滲みて実感した案件でした。


企業からのメッセージ

 当社の売れ筋商品に対して警告書が届き、販売できない怖さを知りました。そんな時に知財総合支援窓口を訪ねて、警告を解決できた上に、考えてもいなかった商標を登録することで、安心して商品を販売できることを実感しました。警告書が来なくても、常に知財に対する準備が必要であると痛感しました。

窓口担当者から一言

 相談者の取締役は知財総合支援窓口に初めて来られた際に、知財のことは何もわからないと言われていました。警告書が届いてから約3ケ月で商標登録査定書が届き、大変素早く対応できたと思います。警告書が届いても、一人で悩まずに知財総合支援窓口を訪ねてください。 (井上 修)

不競法違反警告を契機とした商標保護への気づき支援(309.2 KB)

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掲載年月日:2018年5月16日

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