滋賀県草津市でヘアーサロンを経営しています。幼児から大人までの種々の毛髪に合わせてカット、ロング、セミロング、エアウェーブ、縮毛矯正など行っております。DVDや絵本で遊べる個室(要予約)を備えており、子連れママも気兼ねなく足を運べ、安心して毛髪の施術を受けていただけます。
パーマやカラー剤、毛髪トリートメントに特別なイオン水やエッセンスを用いており、健康でキレイな髪になっていただけるように、また、頭皮に優しい、ハーブカラーを導入するなど、品質にこだわったヘアサポートを行っております。
長年考えて毛髪をストレートに伸ばして整えるための毛髪矯正用具を開発し、特許を取得しました(特許第6277574号)。
図のように右手の親指に装着することで、毛根部から先端まで均一に圧力を加えることができ、きれいに仕上げることができます。また、作業者の指を高温から守り、やけどをすることがなくなりました。さらに、毛髪や毛根に強い力を掛ける必要がなくなり、ストレスなく毛髪矯正をすることができるようになりました。
個人事業主として事業を営む中、一人で考え、悩んでおられたところ、知人から「知財に関するセミナーがあるから参加してみてはどうか」とアドバイスを受け、相談に来られたことがきっかけです。その際、手作りの毛髪矯正用具を見せていただき、使い方や効果、作り方などを聞くうちに、まだ世の中には無いものと思われ、特許出願を検討してはどうかと提案しました。
特許と実用新案の出願方法や権利期間等の違い、また、特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)を用いた先行技術の調査方法を説明しました。さらに、明細書の作成方法等について説明するとともに、作成後は当窓口の専門家(弁理士)からアドバイスをもらうように提案しました。
自身で作成した明細書や図面、特許請求の範囲について、整合が取れているかなど、専門家(弁理士)からアドバイスを行い、特許出願に至りました。
また、出願と平行して、美容器具の構造やデザインの改良について、当窓口のデザイン専門家からアドバイスをさせていただきました。改良した内容は、国内優先権主張出願を行い、さらに、新規特許出願を行いました。
最初の特許出願に対し実施例を追加するための国内優先権主張出願を行うなど、試作を重ねる中で関連するアイデアが出てくるようになりました。また、登録査定の通知に対して、分割出願の手続を行い、さらに広い権利化を目指すなど、知財に対しての関心が高まったと感じます。
窓口では、弁理士や弁護士の方だけでなく、デザインや中小企業診断士の専門家等と相談して気づかされることが多々ありました。また、様々なアイデアが湧いて、そこから次のステップに繋がります。私は、いろんな弁理士の方などとの相談で意見をお聞きするのが楽しみでしたし、また、その中で新しい発見をすることがありました。できれば何度も足を運ぶ事をお薦めします。
仕事の中で不便に感じるものが発明の近道であると考えます。アイデアを思いついたとき、窓口を活用して特許調査等の支援を受けることができます。また、ご自身で明細書を作成するとき、窓口の担当者や専門家からアドバイスを受けることができます。大いに活用してください。 (森田 要一)
美容器具の権利化支援(341.3 KB)
掲載年月日:2018年6月26日
更新年月日:2023年8月 2日