1978 年の創業以来、切削工具の使用後の摩耗や損傷情況を、どこよりも多く観察し、研究してきました。長年の経験と実績で蓄積した多くの知見やデータを活かし、新作工具の製造や再研削に取組んでいます。
21 世紀に入り、限りある資源を有効に活用し、廃棄物の削減やリサイクルなどの取り組みは地球規模で進んでいます。次の世代に緑の美しい地球をバトンタッチしなければなりません。当社は、工具の完全リサイクルを大命題に、環境と経済が調和した循環型社会を実現するグリーンカンパニーでありつづけたいと考えております。
当社は、『切削工具のワンストップサービス』を掲げ、超硬工具の製造から再研磨、再研磨から再利用、更に使用限界に到達した廃超硬工具の買取りまで行う一貫体制で、資源の有効活用をしています。
また、最新設備を駆使し、特殊形状のオーダーメード、お客様のニーズや切削環境に合わせた専用工具の提供、切削現象の見える化など、お客様の困りごとを解決するためのソリューションサービスにも注力しています。例えば、「テクニカルラボ」を創設したことにより、お客様と共に問題解決を図ることができるようになり、カスタマー・サービスが向上したと確信をしております。
材料の多様化にともない、工具もそれに対応する性能が求められるようになりました。当社のGTシリーズは一般構造用鋼から溶接ビード用まで被削材に応じた刃先形状を設定し、厳しい社内テストを経て耐久性の確認もしているため、安心して使って頂ける工具です。
また、当社の強みである『切削工具のワンストップサービス』を利用して頂く事で、地球環境に優しく、加工現場のコストダウンに大きく貢献できる工具となっております。
同社はエンドミル、ドリル等の切削工具の製造、再研削、再製造(例:エンドミルから面取りミル) 及びリサイクルをされており、切削工具の完全リサイクルを大命題に「切削工具のワンストップサー ビス」を掲げ、循環型社会の実現に取り組まれています。開発中のエンドミルについて知的財産権を保護されたいとのことで、同社社長から相談をいただきました。
アイデアが図面に落としこまれた状態で、同社社長及び同社開発担当者が知財総合支援窓口にお見えになりました。特許等の出願は初めてということもあり、特許及び意匠について、保護対象、効力、出願までの進め方及び先行技術調査、先行意匠調査の方法を説明しました。説明内容をもとに活用する権利及び出願内容を検討のうえ、再度調査していただくこととしました。
分類記号による特許調査、公報の読み方及びアイデアと公報の対比を支援し、並行して専門家(弁理士)と共に特許出願案検討を支援しました。その後特許第6027700号を取得されました。当初、開発成果の知的財産権を保護したくても思うように進まなかったところ、当窓口活用による検討、調査や、窓口担当者同席での弁理士相談を繰り返されたことで、弁理士の助言の理解等をスムーズに行えるようになったことが、この度の権利化に繋がったと考えます。
その後同社は商標登録出願を検討され、自社で弁理士に直接依頼し、ハウスマーク及び「切削工具の ワンストップサービス」の商標権を取得されたと伺いました。
当窓口への相談をきっかけに、知的財産の保護にあたり自社での進め方、弁理士への依頼のポイントを理解され、その後の別案件に活かされているものと考えます。
知的財産について「聞いたことはあるが詳しくは知らない」という状態で知財総合支援窓口に相談させて頂きました。担当して頂いた方には調査の仕方から教えて頂き、調査を通して物の考え方など 勉強になる部分が沢山ありました。知財と聞くと難しく感じますが、先ずは知財総合支援窓口に相談する事で、初めてでも安心して進められると思います。
取得された特許権は再研削に関するものであり、他社との差別化にあたり有効なものと考えます。特許及び商標権取得後、ホームページ及びパンフレットを全面変更され、積極的に権利活用されています。今後の別案件での知的財産権取得、活用を期待しております。
(重田 賢一)
「切削工具のワンストップサービス」の支援(287.5 KB)
掲載年月日:2018年6月28日
更新年月日:2023年8月29日