当社は、昭和60年創業以来、火力発電プラントや大型船舶の精密部品加工を製作してまいりました。私たちの経営理念は、ものづくりを通してお客様に満足していただける企業であることです。また、地域社会に貢献できる企業をめざすと共にものづくりを通して社員が誇りを持ち、高品質で低価格な製品をお客様に提供できるように日々努力しております。
3D CAD/CAMと連動したマシニング加工から汎用機での加工まで、あらゆる材質に複雑な加工を行えることが当社の強みです。
また、積極的に設備も導入して大量生産から個人のワンオフ部品まで対応しており、長年の経験を生かしてお客様に喜んでもらえる部品づくりを心がけています。
【Chucklifter】 商標登録第5820186号
従来、旋盤用チャックの交換作業には、兼ねてからさまざまな問題が付き物でした。その日々の苦労を解消するために形にしたのが、Chucklifter(チャックリフター)です。旋盤用チャックは30kg 程の重量があるにも 拘わらず、交換は不安定な姿勢で、手で持ち上げながら行う重量物でもあり、神経を使う作業で苦痛を伴うものであったため、『簡単に安全で、しかも一人で出来る』をコンセプトに作製したものがこの商品です。
当社において、今では手放せないほど仕事を効率化してくれています。チャックの交換作業で困っておられる方には、ぜひ使っていただきたい商品です。
同社は、自社で開発した旋盤のチャック交換治具の権利化等について相談先を探していたところ、 知人から当窓口を紹介され来訪されました。
同社は、旋盤のチャック交換時の問題点を解決する治具(後の「Chucklifter」)を開発されました。 当該治具は、非常に使い勝手がよく、作業者の負担軽減、交換作業効率の向上に寄与するものであったことから、権利化ができないかとご相談を頂きました。知的財産に関する制度説明、先行技術調査方法など説明を行い、専門家(弁理士)を交えた検討の結果、特許出願が行われました。
当初、社内作業の改善用の治具として考えられたものでしたが、同等規模の工場にも同じニーズがあるはずと考えられ、同社として初めて自社商品として製造、販売することにされました。商標権の取得についての相談や、製造販売において不可欠な販売戦略、製造物責任対策など幅広い相談を頂き、専門家(弁理士、技術士、弁護士)などを交え支援を行いました。
同社は、自社のために開発した治具を同じように苦労されている方に届けるため、知的財産権制度の理解、活用方法などを学ばれるとともに、軽量化や安全性の向上など製品の品質向上のための改良をなされました。また、長崎県よろず支援拠点への相談による各種補助金の有効活用や、ホームページ 開設などを通じた自社の強みの発信など、自社の価値を高める活動を積極的に行うようになりました。
特許出願や商標登録出願等あらゆることを助言してもらい、専門家も派遣していただきました。窓口担当者の支援がなかったら商品化まではたどり着けなかったと思います。また、相談を通していろ んな方々との面識が出来、会社にとっても必ずプラスになると思います。
親切、丁寧に相談にのってもらえるので活用することをお勧めします。
同社は、同じ旋盤工の苦労が解消すればとの思いから、安全性の向上や軽量化など、現場目線に基づいて商品化されました。同社の思いのこもった初めての自社製品に対して特許出願、商標登録出願、製造物責任、販売戦略など総合的な支援を行えたことを大変うれしく思います。今後も商品展開がよりよく進むよう支援を継続していきます。
(坂本 亜希)
初オリジナル商品「チャックリフター」支援(198.3 KB)
掲載年月日:2018年7月11日