当社は家具メーカーとして 2016年に創業した企業となります。高知県は日射量、雨量ともに木の育成に適した環境で、高知県では良質なスギやヒノキなどが産出されております。この良質な木材を用いて、日常生活をより豊かものにし「暮らしに『いいね!』をプラス」する木工製品を提供することが当社の企業理念となります。
当社の代表取締役社長 江西由紀は、エニシ建築設計事務所で二級建築士として主に住宅の設計監理も行っております。エニシ建築設計事務所では、心地よい自然の素材で、快適に楽しく暮らせる家づくりを提供しております。住宅の設計に携わることで家づくりのなかで生活空間における家 具の果たす役割の大きさから「暮らしに木の優しさとうるおいを」提供するために、厳選された土佐の木を使った木工製品を提案し、日常生活をより豊かなものする商品の製造及び販売ができることが当社の強みです。
ありそうで、なかった5人用の、まあるいテーブル「イータステーブル」が当社の一押し商品です。釘、ビスなどは使用せず、脚をホゾで差し込み、脚を斜めにしております。このような脚にすることで、椅子に座ったとき膝が脚に当たらないため、イータステーブルは5人、6人でも座ることができます。材料には樹齢50~60年の高知県産の木材を使用しております。質感、色目を統一するために、一本の木から一台の天板を作ることなどにこだわっております。天板の継ぎ目には割れ止めにひょうたん型のちぎりを採用しており、一台一台を熟練した技術を持つ家具職人が丁寧に仕上げている商品となります。
足が邪魔にならず、ぶつかっても角がないから怪我をしにくい、そんな願いを満たしてくれるまるいテーブルがほしいと思っていたところ、建築士のご主人が創作し窓口で支援を受け「イータステーブル」を意匠登録で権利化したことで、「イータステーブル」の製造及び販売を行う同社社長が知財権に関心を持ってくださり、同社の他の商品の知財権について相談にきたことがきっかけとなります。
同社社長は「イータステーブル」の権利化の際に何度か相談者であるご主人と一緒に相談にいらしたことはございましたが、同社としての最初の相談は、新たに顧客の依頼により製作しようとしている椅子について、フレーム部分は他社商品を利用し座部のみ自社制作し、当該フレームに当該座部を取り付けて販売することに知財権における問題があるか、という内容でした。
日用品の著作権や、同社が製造販売している「イータステーブル」の権利(意匠権・著作権・商標権)の活用や、商標権を活用したブランド戦略などについて支援をしております。
同社は、知財の役割などについて学ばれるなかで、知財の重要性や活用方法、また、第三者が持っている知財を侵害しないことの大切さなどにも気づいていただけたと思います。
当社にとって、当社が製造販売している「イータステーブル」の意匠及び商標の権利を通じて、単なる権利化だけではなく、ブランド戦略や知財の活用方法など、事業経営を考慮した支援を受けることができました。製造及び販売業として事業を安心して行うためにも、知財総合支援窓口の活用をお勧めいたします。今後は知財をより一層経営に活かしていけるよう頑張りたいと思います。
知財に関する知識の習得、商品が保有する権利を活用した模倣対策など知財の活用に積極的に取り組んでいただけており、今後も新たな商品における知財保護や、引続き知財活動のお手伝いができればと考えております。
(畠山 佳子)
商標権を活用したブランド戦略(272.1 KB)
掲載年月日:2018年10月31日