当社は、平成30年4月2日に創業した、スティックやバック、ウェア等のフィールドホッケー用品を開発・製造・販売する会社です。「日本から世界への飛翔」をスローガンに事業展開を図り、『日本のホッケーを世界トップレベルに!』の思いで、商品を開発しています。当社オリジナルブランド『MAJESTIC PLAN(MJP)』の他、5度の世界最優秀選手に輝いたJamieDyer がデザインした海外ブランド『JDH』などの商品を取り扱い、各種大会への出店や、全国へ発送可能なホッケーショップを運営しています。
また、海外トッププレーヤーやコーチを招いて、少年少女から社会人選手を対象にしたホッケークリニックやセミナーを企画し、開催しています。さらに、ホッケーのゲーム分析及びGPS のソフトを販売すると共に、スポーツアナリストの育成を通し、日本ホッケー界の発展に尽力しています。
当社の最大の強みは、社員全員がフィールドホッケー選手としての経験を有し、この競技を熟知している点にあります。特に、社長は、高校・大学で中心選手としてプレーし、その後県代表チームの監督として3度の国体優勝に導いた実績もあり、長年、ホッケーの指導者として活躍してきました。
競技人口が100万人もいる欧州の最新情報に注意を払い、さらに、国内のホッケー指導者とも深い交流を持ち、競技現場の貴重な情報を基に商品開発を行っています。
また、日本代表選手(サムライジャパン男子6名、さくらジャパン女子5名)とスポンサー契約を締結し、要望に応じたスティックの提供等を通して、東京オリンピックに向けた強化活動をサポートしています。(平成31年3月時点)
当社の一押し商品は、当社オリジナルブランド『MAJESTIC PLAN(MJP)』のホッケースティックです。
このスティックは、ホッケー選手としての長年の経験を活かし、日本人特有の運動能力に合わせて開発した商品です。ヘッドのエッジの切れ味と、ボールタッチの感覚の良さに対し、商品を使用した選手から高い評価を頂いています。
さらに、現在、海外向け商品についても開発を進めていて、ホッケーの本場であるヨーロッパ市場への参入を計画しています。
同社が会社設立前に、創業について、天理市商工会に相談されたところ、天理市商工会から当窓口に対して、「知財面での創業支援について相談に乗って欲しい」との連携支援の依頼を受けたことがきっかけです。
同社から「社名の商標権を取得したい」との相談を受け、産業財産権制度の説明から始め、事業におけるブランド活用の重要性を認識頂き、社名以外の商標も含め戦略的な出願を検討して頂きました。専門家(弁理士)を活用し、定款と経営計画書の作成と並行して、事業展開分野と整合を図りながら出願する商標を決定頂き、3 件の商標(社名、ハウスマーク、商品ブランド)を自社で出願頂きました。
同社は、創業当初、海外ブランド品を販売されていましたが、その後、自社ブランド品の販売を早めたいとの相談を頂きました。専門家(弁理士)を活用し、出願済商標の商品役務指定を再検討し、早期審査制度を活用して、商標権(商標登録第6079864号)を取得し、自社ブランド品の販売を立上げて頂きました。また、ヨーロッパ市場への進出の意向を伺い、ブランディングに精通した専門家(弁理士)とともに、海外展開(海外ブランド戦略策定他)について支援しました。
同社は、商標登録出願から権利取得迄の一連の流れを経験する中、知財と関連制度について理解を深められ、「海外商標権の取得」及び「海外出願補助金の活用」を計画する等、事業経営に積極的に知財を活用する体制を構築されました。
直接相談に行くまでは、その敷居は高かったのですが、豊富な知識を備えた窓口支援担当者に懇切丁寧に相談に乗って頂きました。起業したばかりで、どこから手を付ければよいかわからない状態でしたが、創業の不安と迷いを拭い去ることができました。今後も海外展開等についてのアドバイスを受けていきたいと思っています。
日本では、未だ「マイナーなスポーツ」というイメージが強い「フィールドホッケー」を「メジャーなスポーツにする」という「壮大な思い」を社名に込め創業されました。日本の本格的ホッケー用品ブランドが、海外で、そして来る東京オリンピックの場で輝く姿を楽しみに、これからも支援していきます。 (澤田 敬)
創業における商標戦略支援(524.3 KB)
掲載年月日:2019年4月17日