当社は、土地建物の売買仲介を専門に行い、経営理念は「上質な不動産売買の追求」としております。その実現のため「不動産売買を安心で解りやすく公正なものにしたい」という信念を持った事業展開を致します。
しかし、現実には住宅を取得したものの、ローン返済が過重で破たんした例等を目の当たりにしています。また、住宅を建てるには、多岐にわたる住宅関連事業者への情報収集や交渉等、非常に多くの作業が必要です。
当社では住宅に関する多岐に渡る課題をお客様ご自身で解決できるプラットフォーム的ソリューションを目指しています。
具体的には、土地建物に関する様々な情報をインターネットで自由に選択する事により、お客様がご自身のご事情により判断できるサービスを目指しております。
例えば、住宅関連事業者(不動産業者、地元工務店、ハウスメーカー、住宅関連機器業者、ガーデニング・エクステリア業者、司法書士、税理士他)の情報を1 つのサイトで調査でき、必要に応じそれらの業者とコンタクト
を取れるソリューションを目指しています。
一押し商品及びその他関連商品を技術的に保護する特許、商品を表示する商標を取得していることも当社の強みです。
「ココプレ?」(商標登録第5914032号)は、お客様自身で、住宅配置・資金計画を作成するサービスです。インターネット上で目当ての土地に、お好みの住宅図面(間取り)を、土地のサイズ・方角、周辺環境を考慮してシミュレーションし、住宅配置を納得できるまで確認できます。
また、土地・住宅の購入は高額になりがちですが、資金計画を確実にするローン試算及び、資金計画に見合った土地・建物の選択の検討ができるので、ライフスタイルに沿い、生活に余裕を持った資金計画の立案が可能となります。
長野県よろず支援拠点の紹介により、以前相談者自身で出願していた特許・商標をビジネス展開に適した特許・商標とするため、当窓口をご利用頂きました。
同社が考えている不動産ビジネスを保護するため、出願中の特許の権利化対応について助言しつつ、ビジネスモデル特許の具体例や現状の考え方について説明しました。
また、事業をブランド化するにあたり事業内容を表現する商標、事業を網羅する指定商品・役務についてもアドバイスしました。
各種専門家(弁理士や弁護士等)を活用して、パテントマップを用いて業界の動向や同社の立ち位置を可視化した上で、考えているビジネスモデルを具体的に保護するための特許・商標登録出願、及び権利化方法を支援しました。
特許を事業に活かすための事業計画の視覚化の手法を用い、顧客・ビジネスパートナーとの関係や収益の流れを具体化する支援、ビジネスパートナーとの間の契約についての支援、商標の権利化の支援を重ね、知的財産をビジネス展開、システム開発に活かすことに結びついています。
特許・商標を活用したビジネスモデルの保護の重要性に気づいて頂き、特許権を取得した技術を実装したシステムを構築されました。その結果、当社のビジネスモデルが知的財産として認められ、お客様がご自身で土地・建物を検討する場合のシミュレーションができるようになり、利用者からは、欲しい情報が簡単に入手し易くなったとの評価を頂いています。
また、プラットフォームビジネス展開にあたっての秘密保持契約やライセンス契約の重要性についても認識して頂きました。
考えている事業を実現するために、特許・商標の重要性を再認識しました。また、ビジネスモデル特許の考え方が解り、取得した特許をシステムに展開することができました。
従来は全て自身で課題解決しなくてはならないと考えていましたが、知的財産の活用については、知財総合支援窓口及び専門家の支援を受けることにより、課題解決を図ることができ、事業展開の考え方の幅が広がったと思います。
不動産においてお客様が主体となり課題解決できるようにしたいという、考え方に感銘を受け、ビジネスモデルの具体化に向け、システムを具体化する上で特許・商標を活用して頂いています。
今後はプラットフォームビジネスを実現するため、ビジネスパートナーの拡大でも知的財産、知財契約を活用してもらいたいと思います。
(山崎 雅彦)
ビジネスモデル特許を活かした事業展開(453.5 KB)
掲載年月日:2019年6月12日