ロードセーフティー株式会社は「安全な道づくり」をテーマに夜間の道路交通の安全性を飛躍的に高める樹脂製反射式の道路保安用品「ケーズルリング」と路面掘削工具「ケーズルビット」を販売するとともに、工事における施工品質も確保するため認定した路面堀削工法による施工店システムを確立し「安全な道づくり」を管理する会社です。どちらも当社の特許製品で工法も特許です。
今まで、全国で施工実績を積み重ね、2018年に「第一回ケーズル工法正規施工店講習会」を開催し、本格的に全国展開を開始しました。
「ケーズルリング」は自社工場で製造し、「ケーズルビット」は特許実施許諾契約をしたダイヤモンド工具メーカーで製造したものを販売しています。(特許第4310353号等、登録商標第5204749号等)
認定施工店システムの導入により、施工品質の管理体制を確立するとともに、全国に広がる認定施工店により、施工地域が拡大され、地元の認定施工店での施工によってコストダウンが可能となり、販売促進へと繋がっております。現在、全国で30社と特許工法の許諾契約を締結し、2025年までに全国100社との契約を目指しています。
当社の商品・工法は特許、意匠、商標と知的財産権でしっかり保護されており、正規施工店様への通常実施権許諾の権利も担保しております。また海外からの問い合わせも多数寄せられています。
夜間のライトの再起反射で360°どこからでも反射する「ケーズルリング Hタイプ」は、軟質素材で出来ているため、従来の金属製道路反射鋲と比べて安全性が高いのが特徴。具体的には、自動車や二輪車のタイヤが乗り上げた時の衝撃が緩和されます。周辺騒音の苦情にもなりにくく、地上高が1cmなので、二輪車や歩行者の障害にもならず、商店街やグリーンベルトの境界線にも大きな効力を発揮します。
しかし、車や人に対する安全性を高めた分、金属製道路鋲と比べて耐久性に関しては弱い点がありました。そこで現在、特殊樹脂をリング全体に被膜し安全性を損なわず耐久性を格段にアップした新製品の「ケーズルリング Hプラスタイプ」を開発し、2022年4月より販売を開始しました。
同社は、下請け体質からの脱却を目指し、道路でのヒヤリ体験からあと加工で行う、スリップ防止用道路保安用品「ケーズルリング」、スリップ防止溝「ケーズル工法」とその掘削工具「ケーズルビット」を発明した道路工事業の(有)キットカッターが保有する特許製品・特許工法の販路拡大、施工技術管理を目的として、都内に本社、愛西市に名古屋支店を開設しました。以前から同社を支援していたが窓口担当者が、引き続き新会社も支援して行くことになりました。
(有)キットカッターでは、窓口の①光触媒に関する技術情報等の提供と発明発掘、公設試の耐候性試験紹介、②特許等先行技術調査支援、③弁理士による発明特定等の支援、④特許庁外国出願補助金の活用支援により、特許3件、意匠8件、商標2件、韓国特許1件、韓国商標1件を取得し、NETIS(国交省新技術情報提供システム)にも登録し、知的財産の有用性、その活用方法について理解すると共に、今回は、その知的財産を活用して販路拡大を目指そうとした中で、ロードセーフティー㈱が全国展開を目的とした役割で設立することになりました。
今まで(有)キットカッターが無償としていた道路保安用品の特許工法が一定程度普及してきたことから、同社の業務を分割し、同社を特許製品の工事施工を行うと共に、フィールドテストによるフィードバックを行い、より良い商品の研究開発・製造と位置付け、ロードセーフティー㈱が特許製品の販売・品質管理・正規施工店制度を管理し販路拡大を目指すこととなりました。両社の社長は同一人で利益相反行為となるため、契約に精通した窓口の専門家やよろず支援拠点とも連携し、特許庁の「知的財産デュー・デリジェンス標準手順書」に基づく譲渡金額算定による特許権等譲渡証書、及び両社株主総会議事録を添付した特許等移転登録を行いました。また特許権等譲渡契約書、製造委託契約書を作成支援し、特許権等移転契約、正規施工店との特許実施許諾契約を締結しました。
知財総合支援窓口の支援で、開発成果を権利化し、ビットの製造販売メーカーとライセンス契約を締結することができました。また、販売・品質管理会社と開発・製造・工事会社を分け、「ケーズル工法正規施工店講習会」展開により、新事業形態による品質管理を確立し、2022年7月に本社として愛西市に新社屋を建設し業界のリーディングカンパニーに飛躍しつつあり、ます。今後、正規施工店との保安用品の全国展開、新工場の建設による地域雇用創出、INPIT海外知財プロデューサーの活用による代理店による海外展開など、更なる知的財産の活用を図ります。
当社のような小企業が、窓口の支援により、特許などの知的財産を経営戦略に取り入れたことにより、大手企業との対等な取引や、協力企業との円滑な取引ができ、大きな喜びとなっております。人材不足が益々進む現状を踏まえ知財戦略を大きな財産とし、社会貢献できる企業を目指して参ります。
中小企業の現場には世界に通用するアイディアが埋もれていると感じています。知的財産を取得することにより、企業の大小に関係なく対等に交渉でき、相手企業に対しても優位な知財経営戦略により、国内外ビジネスにも結びつけることができます。中小企業の身近な相談員として大いに活用して頂きたいと思います。 (井上 勝)
特許工法「ケーズル工法」による全国展開(791.7 KB)
掲載年月日:2019年6月26日
更新年月日:2022年9月 9日