弊社は約30年にわたって、環境改善に貢献する商品を扱ってきました。
創業当初は販売に注力しておりましたが、20年程前に取り扱い始めました廃水処理装置という特殊型水処理プラントを契機に、自社にて生産・開発を行う電気機械製造業へシフトし、現在に至っております。
また、自社製品の生産・開発以外にも、設計・生産のアウトソーシング業務も行っており、多様なニーズにお応えしております。
弊社は電気機械製造業者として、本来は個別に考えられる電気と機械を一元的に取り扱いますので、インプットからアウトプットまでの時間が短いのが特徴です。
また、20年間の実績を元に、具体的な仕様書等がなくても(ゼロコンセプト)設計図面を製作し、具現化できるのが強みです。
さらには、半導体生産設備の開発にも対応しておりますので、プラントのような大掛かりなものからクリーンなものまで、あらゆる分野に対応できるのはコムテックの強みであると自負しております。
過酢酸製剤からつくられた次世代の除菌剤「きらりっしゅ®」
過酢酸製剤は 2016 年に日本でも食品添加物として認可されました。強い除菌力・即効性・効果の持続性・安全性などが代表的な特徴として挙げられます。現在は、次亜塩素酸系やアルコール系での除菌が一般的ですが、除菌効果や持続性、肌や目に対する安全性、金属腐食性等どれをとっても過酢酸製剤の優位性が証明されています。「きらりっしゅ®」はそんな過酢酸製剤を用いた安心安全な除菌剤です。
※長崎県優良特産品に推奨されました。
同社はエンバーミング(ご遺体を消毒等により衛生的に長期保存処理)施術後の排水処理装置の製造・販売を行っておりましたが、エンバーミング装置自体は輸入物を使用するしかなく、施術師にとって調整が難しく負担が大きいとのことで、純国産化を目指し商品開発に着手され、開発と並行して当該装置の特許出願について支援の依頼を受けました。
米国製エンバーミング装置のリバースエンジニアリングにてエンバーミング装置仕様が纏まったので、先ずは先行技術調査方法等の説明を行いました。最近では日本でもエンバーミングが注目されていることもあり、排水処理装置についても同業他社との差別化を図ることが必要なため、専門家(弁理士)を交えて特許の取得に向けて出願戦略を含めた支援を行いました。
その後、異種分野への参入を目指し船底忌避剤の開発を行われ、特許・商標出願を視野に入れた商品化についての相談がありました。そこで、パッケージデザインを含めたブランド戦略について、デザインに精通した専門家を交えて支援を行い、特許出願については、出願書類の書き方等に関して、当窓口から助言を行いました。その結果、船底忌避剤「SeaClean」は同社初めての特許出願と商品の上市に至ることができました。また、特許出願を機に職務発明規定についても支援を行い、規定類の整備を完了させました。
現在は次世代型排水処理装置を開発中であり、海外展開を計画しているため知財クリアランスを含めた特許出願支援および事業面での支援も継続して実施しております。
新規事業の立ち上げで事業が拡大したことに伴い従業員を増員され、社内が活性化したように思われます。また、事業経営に知財を積極的に活用しようとする様子が見受けられるようになりました。
窓口担当者への相談をきっかけに、知財の重要性、商売における影響力を痛感いたしました。最近では、教えて頂きましたJ-PlatPatを利用して独自に技術調査が出来るまでになりました。これも窓口担当者のおかげであると大変感謝しております。
今後も色々と教えていただくことがあると思いますので、その時はどうぞよろしくお願いします。
自社商品のアピールのために展示会への出展やホームページの刷新など積極的に活動を行っており、売上向上に繋がることを期待しております。また、新たに社長室に配属された社員には知財専任者としても育って頂きたく、今後もフォローアップは継続しますが、独り立ちできるよう切に望みます。 (足立 尚志)
新規事業に係る船底忌避剤の特許出願支援と職務発明規程類の完備および上市(634.9 KB)
掲載年月日:2019年10月23日
更新年月日:2022年8月19日