当社は明治8年(1875年)の創立以来、140余年に渡り、歴史と伝統を守った「品質」本位の味噌造りを行っております。二代目社長となった後の昭和27年に株式会社化し昭和35年に社名を「かねさ味噌株式会社」とし、平成3年には現社名に変更して現在に至っております。
当社は、伝統醸法による「津軽みそ」や特許製法「フリーズドライ顆粒みそ(パラミソ)」を通じて、日本さらに世界のお客様へ「驚き」「感動」「健康」を届けていきます。
当社は伝統を守り、お客様に喜ばれる妥協しない味噌造りが強みです。1982年に顆粒味噌の製造方法についての国内、海外特許を取得。2004年に顆粒味噌製造方法の開発について「文部科学大臣賞」を受賞。また「津軽海峡R・冬景色R」(無添加の味噌)が青森県味噌醤油鑑評会において青森県知事賞受賞。2005年にパラミソR(顆粒みそ汁)がモンドセレクション金賞受賞。伝統製法にこだわりつつ時代のニーズを的確に把握した商品づくりが自社の強みとなっています。
当社の製法特許第4219253号による「ひい、ふう、みそ汁。R」は、作りたての味噌汁の味と香りが楽しめ、ムダな作り置きの必要のない経済的な即席みそ汁です。
また懐かしい味わいの「糀つぶみそ」やすっきりとした味わいの「かねさ味噌」も長年お客様に親しまれている定番商品です。
当社では、お客様に迷わず当社商品を選んでいただけるよう、当社が多数保有する登録商標を見えやすく表示しております。
同社は二代目社長の時代から知的財産への意識が高く、登録から100年を超える会社のブランド「かねさ」の屋号は1917(大正6)年に登録し、現在では商標権38件と特許権1件を維持管理しています。
そうしたことから同社は青森県発明協会を古くからご存じで、商標権の更新登録や新たな商標登録出願を自社で行いたいとのことで青森県発明協会と同じ建屋にある知財総合支援窓口へお見えになりました。
もともと同社は、時代のニーズに合わせた商品づくりとともに、市場に出る前に知的財産権で保護することも必須であることを理解されていました。したがって、新商品開発とネーミング検討は平行して行われていました。
窓口では、商標権の更新登録や新たな商標登録出願に係る書類作成や先行商標調査について具体的に助言しました。これにより、自社で各種手続きを行えることを理解していただきました。
また、こうした支援を受け、自ら手続を経験したことで改めて保有している権利を意識し、同社内における知的財産権の見直しを行うきっかけにもなりました。
自社で手続きを行うために商標登録出願前の先行商標調査から出願・登録までの支援はもちろんですが、更新登録の際に商品区分を見直すことによる経費削減の支援を行いました。さらに、専門家を活用して、弁理士によるブランド構築支援や弁護士による商標使用ライセンス供与の契約なども支援しました。
新商品を開発し商品名を企画した時点で、商標の先行調査や出願可否について、まず窓口や弁理士に相談することが習慣化されるようになりました。窓口を活用したことで、5年前には商標権を45件保有していましたが、見直しした結果、そのうちの7件を放棄したことで管理費を削減し、経費負担を軽減することができるようになりました。また新たに、兼務ではありますが知財管理担当を行う社員を置き、自社で知的財産権の管理を行う体制を構築されました。
自社ブランドの保護と活用、例えば地域色の強い商標権を保有してイメージ戦略で効果をあげていることに便乗した模倣品が出回ることを防いで収益増を実現するために、会社の知的財産を権利化して経営の安定化を図っていくことは大変重要です。商品開発を行う社員や営業社員のやる気と自信にも繋がり、取引先と良好な関係を構築していくためにも窓口を積極的に利用し、自社に有利な事業展開に役立てていってください。
文化遺産にも登録された「日本人の伝統的な食文化」には欠かせない味噌ですが、会社は食生活の変化に柔軟に対応し、顧客のニーズを取り入れたアレンジ方法で味噌に親しんでもう商品づくりを行っています。顧客に喜ばれ長く愛される商品を知的財産権で守り、提供してくれる会社に、今後も寄り添って支援していきます。
(今野 峰子)
こだわり製法の味噌で消費者をより美しくより健康に!(649.8 KB)
掲載年月日:2020年1月29日
更新年月日:2022年9月13日