窓口支援事例
超音波可視化装置の特許戦略と事業化
企業情報
- 所在地
- 福岡県北九州市
- ホームページ URL
- http://www.jase.co.jp/
- 設立年
- 1986年
- 業 種
- 製造業
- 従業員数
- 73人
- 資本金
- 5000万円
企業紹介
当社はこれまで半導体生産設備の設計・制作や自動車検査装置の設計・製造を行ってきました。今回、その中で培ってきた高周波電子回路設計技術とソフトウェア開発技術を融合し、超音波可視化装置を開発しました。この超音波可視化装置は非破壊で対象物の内部欠陥や構造を3次元で可視化できるもので、高精度・コンパクトで従来の超音波検査装置よりはるかに安価なものとして提供しています。
相談のきっかけ
同社の知財担当者から「自分はよくわからないが、何かすごいものができている。知財権利化を考えているのでアドバイスが欲しい」と相談を持ち込まれました。当時は同社内でも高周波回路設計や超音波検査装置に関する技術情報を理解している人の方が少ない状況でした。
支援概要
超音波検査装置に関する特許は大企業を中心に多くの出願がなされていることが想定されたために、まずINPITが提供している特許情報分析活用支援事業を利用して、外国の特許情報も含むパテントマップを作成することで、本技術分野での特許出願・権利の状況を確認しました。その後専門家(弁理士)派遣を実施し、同社オリジナル技術の出願の可否を検討しました。その中で特に高周波回路設計技術にノウハウがあることがわかり、ノウハウ秘匿化の重要性を説明し、認識いただきました。
支援成果
特許情報分析活用支援事業で得られた情報から、同社が開発した超音波可視化装置は他社権利侵害の可能性が低いことがわかり、同社が保有するノウハウを除く独自の技術の特許出願を行いました。
高精度でコンパクト、安価な超音波可視化装置ということで、市場からも注目され、国内はもとより海外からの引き合いも来ています。
企業コメント
知財に関する知識がほとんどない状態で窓口に相談し、特許情報分析活用支援事業や専門家派遣などを活用して支援していただきました。その後も技術開発の各種補助金や大学との共同研究など幅広い内容でアドバイスを受けており、何でも相談できるのでありがたく思っています。
窓口担当者コメント
最初は大手企業しか手掛けないような装置を中小企業がチャレンジしていることに驚きでした。しかし、同社オリジナル技術があり、その良さが認められて海外からも引き合いが来ているとのことで、知財を活用し今後更に発展されることを願っております。
(熊本 洋)
超音波可視化装置の特許戦略と事業化(540.5 KB)
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掲載年月日:2020年10月 2日