窓口支援事例
知恵を集めた最適な模倣対策支援による売上増加
企業情報
- 所在地
- 新潟県糸魚川市
- ホームページ URL
- https://idekeiki.jp/
- 設立年
- 1980年
- 業 種
- 製造業
- 従業員数
- 11人
- 資本金
- 1,000万円
企業紹介
当社は大手精密機器メーカーの協力会社として設立後、現在は、電動ドライバーやねじ締め問題改善治具製作を中心とする「ライン改善関連事業」と、オリジナル液晶検査治具、BGAコネクターの勘合式検査治具、音響検査治具等の各種ファンクションオート治具製作を中心とする「品質保証関連事業」を業務の柱とし、地元糸魚川から全国初となる技術を発信・提供しています。
相談のきっかけ
同社は、自社製品の納入企業(大手メーカー)から同社保有特許権に係る製品の修理依頼を受けた際に、類似品の混在に気が付き、地元公設試である新潟県工業技術総合研究所への相談を通じて、公設試と連携している新潟県知財総合支援窓口に協力要請があったものです。
支援概要
まずは、同社保有特許権の効力を把握するため、専門家(加藤裕介弁理士)を活用すると共に、J-PlatPatの利用や保有特許権の精査を行いました。その結果、保有特許権の有効性及び類似品が保有特許権の効力範囲に属することを確認しました。その後、大手メーカーに対する本件事情の通知書の作成も支援し、今後の納入品に対する十分な配慮と手順の遵守といった内容や提出時期等もアドバイスしました。さらに、和解契約締結も支援し、類似品全量を同社製品への交換に加えて同社の他製品の納入も約束されました。
支援成果
同社は、類似品の使用中止と自社製品の販売減少に相当する対価の支払を希望されていたところ、無事に所期目的を達成して売上倍増を実現しました。特に、重要顧客である大手メーカーを相手にすることのリスクを認識した上で慎重に対応したことで今後の取引への悪影響を抑えながら、自社の他製品の追加採用という副産物まで手に入れて想定以上の成果獲得に至ることができました。
企業コメント
理論と実践の両面から到達地平を見据えて俯瞰的に交渉過程全般のアシストを受け、お陰様で裁判等に拠らず自力で直接折衝できたため、出損なく3カ月程度の短期間で当初希望以上の成果獲得に至りました。当社のような人的・金銭的制約のある小規模企業にとっては、正に頼りになる“社外知的財産部”です。
窓口担当者コメント
製造ライン用の電動器具等に特有の技術及びノウハウを有する“小さくともピリリと辛い”企業です。侵害に関する支援は初めてでしたが、無事に目標とされたゴールへ導くことができ、知財の重要姓を十分認識して今後も知財を意識しながら企業経営と業績拡大に努めたいとの感想を頂きました。
(中村 敏行)
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掲載年月日:2021年12月 9日