窓口支援事例
機能向上した新技術を知財ミックスで保護し、売上増
企業情報
- 所在地
- 宮城県富谷市
- ホームページ URL
- http://www.plamoul-seiko.co.jp
- 設立年
- 1983年
- 業 種
- 製造業(射出成型・金型設計製作)
- 従業員数
- 41人
- 資本金
- 7,000万円
企業紹介
当社は、宮城県仙台市の北に隣接する富谷市に本社があり、大阪府豊中市に関連会社、愛知県岡崎市に出張所を擁し、プラスチックの射出成形、金型と関連機材の設計製作を業としています。『無停止成形用金型部品や独自成形技術による安定品質、低コストの樹脂成形』をモットーに、新技術の開発に取り組んでおり、開発した技術について特許権を4件保有しています。
相談のきっかけ
同社は、生産性と品質を向上するために開発した金型部品について2010年に自社で特許出願されました。権利化について相談を受けたINPIT宮城県知財総合支援窓口では、拒絶理由通知対応や面接審査について助言した結果、特許第4678616号となり、同社として初めての特許発明となりました。
支援概要
同社はその後も金型部品の機能向上を進められ、射出成形で金型内に発生する不要なガスを外部に排出するガスベント部品に幅の狭いスリットを多数設けるために、金属粉末の射出成形体を焼結する新規製法に取り組むことで開発に成功しました。当窓口では新技術の特許性調査について助言し、特許出願、拒絶理由通知対応、審判請求を支援して、特許第6967188号として登録されました。
支援成果
同社は、本製品の開発により、今後の事業の柱となり得る社内技術を構築されました。本特許に係る製品は、毎月100万円を超える売上があり、今後の更なる伸長が期待されます。また、同社のガスベント部品の登録商標は当業者の間で周知となっており、他社製品に不正使用された際には、専門家(上林佑弁護士)を活用して対応を支援し、無事に解決しました。
企業コメント
当社では、これまでの特許出願の経験を通して、開発技術の権利化により、商品力・競争力を向上させるという体制が構築されつつあります。今後は、このような経営手法を社員に浸透させ、さらなる技術開発にチャレンジするとともに、営業秘密の保護体制の整備なども検討する予定です。
窓口担当者コメント
本件は、従来の自社技術にさらに新規技術を積み上げた事例です。窓口は今回のような開発技術の権利化の他に、専門家を活用した、知財経営に対する意識の社員への浸透や、海外展開などについても支援が可能です。引き続き窓口の活用をご検討ください。
(片平 忠夫)
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掲載年月日:2022年3月 8日