窓口支援事例
知的財産権により養蜂事業拡大を後押し!
企業情報
- 所在地
- 沖縄県浦添市
- ホームページ URL
- -
- 設立年
- 2017年
- 業 種
- 農林水産業
- 従業員数
- 1人
- 資本金
- 300万円
企業紹介
当社は沖縄本島の西隣に位置する伊江島に圃場(ほじょう)を保有し、この圃場に設置した300以上の巣箱で育成したミツバチを主に県外へ出荷する養蜂業を営んでいます。創業当初はミツバチの生産・出荷が主事業でしたが、出荷用のミツバチの育成数が大幅に増えてはちみつの採取量が増加したことで、初の伊江島産はちみつ商品を企画し「ie honey」のブランドで製造・出荷する新規事業も展開しています。
相談のきっかけ
養蜂業では、ミツバチに寄生するダニの駆除が必須ですが、飼養群数が多くなると駆除作業時間が長くなるとともに負担が増大するという課題がありました。そこで同社は、駆除作業の省力化を図るため、シュウ酸を使用する害虫駆除装置を発案し、この装置の知財保護相談のため、INPIT沖縄県知財総合支援窓口に来訪されました。
支援概要
ヒアリングの結果、害虫駆除装置には技術的特徴があるようでしたので、弁理士を活用した特許出願に向けた支援を実施し、特許権取得に至りました(特許第6953031号)。また、害虫駆除装置のPRは、業界紙や養蜂情報誌などに掲載することを提案しました。
一方、害虫駆除装置の活用によりミツバチの育成数が大幅に増え、採取量が増加したはちみつの取扱いが新たな課題となり、はちみつの商品化とブランド保護を支援し、弁理士と協働したアドバイスのもと、商標登録を済ませました(商標登録第6642214号、第6642215号)。
支援成果
害虫駆除装置は、製造コスト低減を模索して製品化にこぎ着け、養蜂業者などからの引き合いがあり販売台数は10台を超えました。
はちみつ商品は、飼育指導している伊江島の協働者と「ie honey」ブランドで複数のサイズにて商品化し、島内各所やネットなどで販売を始めました。現在、圃場拡張を計画中で、ミツバチ出荷数の増加及びはちみつ商品の増産による事業拡大が見込まれています。
企業コメント
初めての特許出願だったので不安でしたが、いろいろと相談することで不安が解消され、前向きに進めることができました。INPIT沖縄県知財総合支援窓口の担当者や弁理士の先生が親身になってくれたおかげで、特許権及び商標権を取得できました。
窓口担当者コメント
発案された害虫駆除装置の活用をきっかけとして、ミツバチ出荷事業の拡大はもちろん、当初想定外のはちみつ商品の製造、出荷事業に展開できました。害虫駆除装置を特許権で保護し、はちみつ商品を商標権で保護したことが、事業拡大を後押ししたと思います。
(原田 昭明)
知的財産権により養蜂事業拡大を後押し!(124.4 KB)
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掲載年月日:2023年11月15日