窓口支援事例
家族の介護経験から生まれたドリンクホルダーの知財活用支援
企業情報
- 所在地
- 神奈川県横浜市
- ホームページ URL
- -
- 設立年
- 1991年
- 業 種
- 建設業
- 従業員数
- 3人
- 資本金
- 300万円
企業紹介
当社は一般建築基礎工事をメインとした企業ですが、家族の介護経験から生まれたドリンクホルダーのアイデアで新たな事業展開を目指しています。高齢になりベッドやソファーで過ごす時間が長くなった方々が、手軽に飲物を楽しむことができるよう、多様な形状やサイズの飲料容器(カップやグラス、湯呑、缶、ペットボトル)をしっかりとサポートし、不安定な場所でも使用できる優れものです。
相談のきっかけ
同社が介護経験の中で試行錯誤しながらドリンクホルダーを試作し、実際に使用して役立った試作品をINPIT神奈川県知財総合支援窓口へ持参されました。同じ介護する方々に役立ててほしいという思いで、アイデアの知的財産権による保護と、ドリンクホルダーの製品化・市販を希望され相談に来られました。
支援概要
特許の権利効力、登録要件、手続方法、手数料を案内し、ドリンクホルダーに適した権利取得、権利活用を考慮するようアドバイスしました。発明の特徴をより効果的に記載していただくため、支援期間は1年半を要しましたが、特許の専門家の支援を行い無事出願に至りました。また、試作品はそのアイデアの機能を十分に備えていましたが、製品化にはデザイン面の課題もあったため、専門家派遣(デザイナー)を活用してブラッシュアップし、意匠登録出願の手続を支援しました。(特許第7291447号、意匠登録第1772621号)
支援成果
当窓口による支援が開発の進め方に貢献し、特許取得して商品化に進みました。ドリンクホルダーの商品を象の鼻パーク(横浜市)で開催された横浜市中区民祭り「ハローよこはま2023」に出展したところ人気投票で第1位となり、タウンニュース・メディアで取り上げられ、ハマナビ(テレビ神奈川)にて放映されました。さらに、介護レベルの高い方にも適した改良品や、オフィスでの利用を想定したペン立てやスマホ立て等のオプショングッズの開発を進めています。
企業コメント
実際の介護で役立ったものを、多くの方々に使用してもらいたいという一念で、畑違い分野への展開を目指すため、多くのハードルがあると思っています。ユーザーからは「もう少し早く欲しかった」等の期待や要望の声が多く、今後の製品発展の可能性を感じ、より社会に役立つものづくりを続けたいです。
窓口担当者コメント
現在はネットで販売と小規模な販売委託となっていますが、他に店頭の販売先を探しています。特許、意匠、商標を生かした商品の販路拡大に向けて支援を続けていきます。
(安食 静二)
家族の介護経験から生まれたドリンクホルダーの知財活用支援(146.0 KB)
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掲載年月日:2024年7月17日