窓口支援事例
食品製造ノウハウ管理体制の構築支援
企業情報
- 所在地
- 福島県いわき市
- ホームページ URL
- https://www.iwakitohno-lapin.co.jp
- 設立年
- 2005年
- 業 種
- 製造業
- 従業員数
- 15人
- 資本金
- 1,000万円
企業紹介
当社は、福島県で最大規模の食品加工工場を持ち、レトルト食品を軸に様々な食品の商品開発を行っております。カレーや、スープ、ソース、ペットフードなどのパウチ食品は、大手メーカー様のOEMのほか、飲食店やスーパーなどのPB商品や、展開メニューに採用されております。
相談のきっかけ
福島県よろず支援拠点を通じて、食品製造ノウハウを流出させずに継続的な受注を獲得したいとのご相談がありました。その後、自社開発した常温で4か月保存可能な「月色プリン(登録商標)」の販路開拓に取り組み、商談会に継続出展した結果、大手コンビニから販売されました。そして、このことをきっかけとして、OEM製造の引き合いも増えてきたため、営業秘密の管理体制を構築したいとのご相談がありました。
支援概要
食品製造ノウハウの保護に向けて、福島県よろず支援拠点の菅原コーディネータを交えてケーススタディを行いました。その際、商品をアピールする際の情報開示や工場見学等によるノウハウ流出について、菅原コーディネータからも注意喚起していただきました。
営業秘密管理体制の構築については、INPIT知的財産戦略アドバイザー(以下、「知財AD」)による指導のもと、福島県よろず支援拠点とINPIT福島県知財総合支援窓口が連携して支援を行いました。知財ADによる社内講習後、社長は取引先や仕入れ関係、工場長は製造部門の担当となり、営業秘密管理規定の整備に取り組んでいただきました。
営業秘密管理規定の整備後、全社員が参加してキックオフミーティングを開催し、社長が宣言して営業秘密管理の運用がスタートしました。知財ADによる同社訪問回数は計5回、期間は1年ほどかかりました。運用開始後、営業秘密資料の定期集約や確定日付取得は、工場長が担当することになり、その具体的な作業について当窓口が説明を行いました。
支援成果
自社商品及びOEM商品の生産量が増大し、生産設備の稼働率が向上したことで、売上げと収益に貢献しました。また、商談見積り、工場見学、社員採用などで、秘密保持契約書を取り交わすようになりました。さらに、営業秘密管理規程の整備と運用開始により、営業秘密に対する社員意識が向上しました。
企業コメント
当社「月色プリン」は、卵と牛乳の濃厚な味わいが特徴です。賞味期限が長いことから食品ロス低減にもつながり、食品業者様、食品小売業者様から高く評価いただいております。
今回、製造技術を棚卸しした結果、作業指示書や工程管理表から文書化されていないノウハウを確認できました。営業秘密をしっかり管理することで競争力を維持し、会社を守っていく所存です。
窓口担当者コメント
発注企業の営業秘密に対する管理体制を整備することは信用力向上にもつながります。お近くのINPIT知財総合支援窓口へお気軽にご連絡ください。
(鈴木 優)
食品製造ノウハウ管理体制の構築支援(152.5 KB)
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掲載年月日:2024年11月20日