窓口支援事例
株式会社宇喜世
その他

名物商品開発支援による老舗料亭ブランド価値向上

企業情報

所在地
新潟県上越市
ホームページ URL
https://ukiyo.jp
設立年
2006年
業 種
宿泊・飲食業
従業員数
17人
資本金
5,000万円

企業紹介

 当社は、江戸時代末期の仕出し屋から始まる老舗料亭を経営しており、その木造建築は築140年を越え、国登録有形文化財に登録されています。上越市の異業種企業グループである大島グループに属し、「百年料亭」及び「宇喜世」の登録商標(第5880604号、第6339003号、第5877219号)を活用し料亭及びECサイトを運営しながら、全国26の老舗料亭をつなぐ「百年料亭ネットワーク」の中核として、歴史ある料亭文化の維持・発展にも注力しています。

相談のきっかけ

 料亭の利用促進と売上向上を目指しランチ営業を開始した矢先にコロナ禍が始まり、客足と売上げが急減したため、打開策として料亭に行かずとも楽しめるよう名物の「うなぎ蒲焼」を冷凍して販売しましたが、売行きは芳しくなく、窮状を聞いたINPIT派遣専門家で同地域出身のながさき一生氏からの紹介で、同社から歴史ある料亭を盛り上げてほしいとの依頼がINPIT新潟県知財総合支援窓口にありました。

支援概要

 当面の目標である売上拡大を目指し、看板商品の「冷凍うなぎ蒲焼」の食味改善と新たな冷凍商品開発のため、派遣専門家(ながさき一生氏)による支援を開始しました。
 まず、冷凍うなぎ蒲焼の製法見直しと新商品「冷凍のどぐろ塩焼き」の開発、次にふるさと納税サイト向け新商品開発を支援しました。また、地域名産品を詰め合わせた「東北宝箱」の販路開拓にも着手し、派遣専門家(松田龍太郎氏)による支援とともに、よろず支援拠点本間大輔コーディネーターと連携し、ランチ客と会員向けサービス「うきよ倶楽部」会員に対するSNSへの登録データ分析と、ホームページを見て来店する顧客に刺さるようなホームページ改善を支援しました。

支援成果

 冷凍うなぎ蒲焼は、製法変更により食味が改善し、2023年ふるさとチョイス主催の「専門家が選ぶうなぎ11選」に選ばれ販売数の増加を果たしました。翌年には生活情報誌ESSE「ふるさとグランプリ2024」の魚介・水産加工品部門で最高の金賞1位を受賞し、地元マスコミにも取り上げられた結果、同年11月の売上げは前年比221%となりました。
 また、冷凍のどぐろ塩焼きは焼き立ての味を維持できず開発を断念しましたが、糸魚川市とのコラボにより、新たなふるさと納税返礼品として「冷凍甘えび」の商品化に成功しました。加えて、会員等へのSNSを通じたイベント案内やターゲットを絞ったホームページコンテンツにより、料亭への客足も回復してきました。

企業コメント

 2020年よりのコロナにより我々飲食業も危機的な状況に追い込まれ日本の文化とも言える料亭を残していくため、何とか館外の売上げを作るべくINPIT様の御支援を賜り少しずつですが、今までなかった売上げをつくり出す足がかりとなりました。更なるステップを上るため引き続き御指導の程よろしくお願いいたします。

窓口担当者コメント

 同社を再生すべくオーナーとなった大島グループの大島代表は、伝統ある料亭文化の火を絶やすことなく後世に伝えるため活動されております。その活動の一助となる支援を行わせていただき、大変光栄です。今後の更なる発展に期待しております。 (佐藤 春夫)

名物商品開発支援による老舗料亭ブランド価値向上(176.2 KB)

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掲載年月日:2025年4月14日

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