窓口支援事例
MT-LAC
特許意匠

患者に寄り添うブリスタ包装体の知財支援

企業情報

所在地
熊本県熊本市
ホームページ URL
-
設立年
2024年
業 種
製造業
従業員数
1人
資本金
-

企業紹介

 当社は、現在世の中に出回っている薬を患者さんにより寄り添えるように、より自然に「アドヒーランス」(服薬遵守)が向上するような技術を生み出すことを目的に設立されました。当社代表は製薬会社では研究開発に従事していましたが、退職後に薬剤師として働き、患者目線の必要性を痛感、新しい技術の必要性を強く感じました。現時点での技術は、PTP(Press Through Package)を改良した APS(Any Pick Sheet)です。

相談のきっかけ

 同社代表は医薬品メーカーを退職後、薬剤師として調剤薬局に勤務の経験から、錠剤用シートの改良についてのアイデアを試行錯誤されました。その思いをより確実に技術として確立し、特許へつなげるために、INPIT熊本県知財総合支援窓口に相談されました。

支援概要

 同社のPTP包装体は、錠剤等を分離・持ち出しする際の誤飲や紛失等の課題を解決する手段となる新たな構造を有しており、当窓口での制度説明や専門家 (高宮弁理士)を活用して、特許、意匠の権利化検討ののち、特許権、意匠権を取得されるに至りました。(意匠権登録:第1784585号、第1784584号、第1784583号、第1784582号、特許登録:第7630859号)
 また、海外でも有効な権利であるため、外国出願について制度説明や補助金の説明を行いました。
 さらに、専門家から秘密保持契約(松比良弁護士)やPL法(吉田弁護士)について解説し、知識の向上が図れました。その他の補助金についても、公募等の情報の共有を図り、有効活用されました。

支援成果

 当窓口の支援を通じて同社の知財マインドが向上し、効果的な権利取得が進みました。
 また、PCT出願も完了しており、今後補助金を活用して指定国移行する予定です。秘密保持契約やPL法についての知識の向上が図れ、契約などでの活用が期待できるほか、2024年6月に東京で開催された医療系展示会に出展されました。

企業コメント

 Medicationとは薬を造って供給する側とは逆に「患者さんが服用する場面」を想定して、誰もがより自然に、便利に服薬できる総合的な方策と捉えています。薬、その物が医療の大きな柱であるのは間違いありませんが、その柱を更に力強く、適切にするための補佐的な技術も大切であると考えます。第一段目の技術に加えて第二段目の技術の具現化に動いています。日本のみならず、世界に広く貢献できることを夢見ています。
 製薬企業にいるときは技術確立だけで、その他は専門部署が全て処理してくれますが、個人では全てを処理することは極めて困難です。「アイデア」「思い」をより確実に技術として確立し、特許へつなげるにはいろいろな「スキル」を持った方々の支援は必須です。後ろから力強く支援してくれるのが「INPIT」だと思います。

窓口担当者コメント

 日本での権利化から支援が始まった案件となりますが、今後外国出願や、活用にむけて、同社売上げが向上できるように継続した支援を行っていきたいと思います。 (荒岡 慶志)

患者に寄り添うブリスタ包装体の知財支援(139.8 KB)

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掲載年月日:2025年4月21日

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