窓口支援事例
有限会社 鶴亀フーズ
特許商標ブランド

ターゲットを絞ったブランド戦略で機械の稼働率アップ

企業情報

所在地
大分県大分市
ホームページ URL
https://www.tsurukamefoods.com/
設立年
1998年
業 種
製造業
従業員数
4人
資本金
600万円

企業紹介

 当社は、大分県産の海苔やくろめを活用し、自然の素材にこだわりながら安全で豊かな食文化を提案しています。伝統を大切にしつつ、新しい時代に対応するための可能性を追求した商品作りを目指しています。主な販路は大分県内の土産店などです。

相談のきっかけ

 同社は、2014年頃に海苔を好きな形にカットできるレーザーカッターの機械を導入していますが、イベント等で使用する商品の一時的な製造や、ごく一部の業務用製造のみに留まっていました。自社商品として積極的な製造、販売ができていないため、付加価値をつけて商品化し、機械の稼働率を上げて利益を生んでいけるようにしたい、とのご相談が地元の金融機関を通じてINPIT大分県知財総合支援窓口にありました。

支援概要

 はじめに、新商品を開発するにあたり、ターゲットやコンセプトの設定、商品化に至るまでのブランディングについて、ブランド専門家の派遣も活用し、金融機関とも連携しながら、テストマーケティングを実施しました。更にその結果に基づいたコンセプトの見直し、商品・デザインの改良、ブラッシュアップを経て、商品の開発、発売に至るまでの支援を行いました。
 また、その間、特許や商標等知財クリアランスに関する支援、ブランド名「きりえ海苔」の商標出願(登録商標第6800582号)、拒絶理由通知への対応、登録までの過程を、専門家(森田弁理士)を活用しながらサポートいたしました。

支援成果

 切り絵にした海苔のインパクトと、パッケージデザイン、海苔本来の持つ、コンパクトで軽く、持ち運びやすいという特性が別府観光の土産品として評価され、取り扱いいただく店舗も増え、新聞等でも取り上げられるなど、売上げに貢献しています。
 何より、付加価値が向上したことで、貴重となりつつある大分県産海苔を、より利益率の高い状態で販売でき、また、売場全体の相乗効果として、他の海苔も売れゆきが良くなる傾向にあります。ターゲットを明確にしたOEM品の受託にもつながっています。
 また、令和6年度特許・商標チャレンジコンテストにて、商標部門の最優秀賞も受賞しました。

企業コメント

 レーザーカッターの導入により多様な提案が可能になると考えていましたが、ターゲットやコンセプトを絞れず低迷していました。支援を受けたことで方向性が明確になり、商品開発を進めることができました。また、商標出願に関してもサポートを受け、拒絶理由通知への対応や意見書作成を経て無事に登録できました。ご支援に心より感謝申し上げます。

窓口担当者コメント

 同社は、前身企業から約70年間、地元大分県の海苔・海藻を中心に、高品質の商品づくりに取り組んでいる企業です。アドバイスに対して真摯に向き合いながら、出てくる課題を着実にこなしていく姿勢が、ブランディングの効果に表れていると思い感じています。新たなシリーズの開発など、引き続き支援を行っていきます。 (弘蔵 周子)

ターゲットを絞ったブランド戦略で機械の稼働率アップ(148.4 KB)

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掲載年月日:2025年5月23日

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