窓口支援事例
野中精機
意匠商標

飼い猫のお手柄から創作された製品の上市・知財支援

企業情報

所在地
群馬県甘楽郡甘楽町
ホームページ URL
-
設立年
2004年
業 種
製造業
従業員数
2人
資本金
-

企業紹介

 当社は平成16年2月にマシニングセンター1台、ドリリングセンター3台、汎用旋盤1台、汎用フライス1台にて父を含む家族3人で起業しました。起業から3年後の平成19年に現住所に工場を移転し、夫婦で請負加工をメインに今回開発した「にゃんこの手」の製造販売を行っております。

相談のきっかけ

 社長の奥様が抗がん剤の影響で握力が極端に落ち、ペットボトルの蓋も開けられなくなりました。社長が金属加工の腕を生かしアルミニウムでキャップオープナーを作られ、使用してみるととても具合が良く、他の人に配ったところ、とても喜ばれたので自社製品として販売することにしました。ただ一般消費者向けの販売経験がなく、商標権を申請するところで悩まれ、INPIT群馬県知財総合支援窓口に相談がありました。

支援概要

 商品の名称「にゃんこの手」は商標登録で、形状は意匠登録によって保護されることを説明し、「形状+名称」、「名称」の商標登録出願2件と意匠登録出願1件の支援を行い、結果として3件とも登録となりました。
 なお、商標「にゃんこの手」は、飼い猫の手が奥様のがんの早期発見のきっかけとなったエピソードに由来します。
(右写真:豊富なカラーバリエーションを取り揃えております)

支援成果

 「にゃんこの手」は、商標登録2件(商標登録第6889011号、第6889021号)、意匠登録1件(意匠登録第1779763号)により知的財産として保護ができ、安心して事業の拡大及びブランド力の向上に取り組めるようになりました。
 令和6年10月1日から自社工場前に「にゃんこの手」の自動販売機を設置し本格的に販売を開始され、これまでに全体で300個以上売れました。10月には意匠が登録されたこともあり、令和6年度「群馬県創意くふう作品展」で群馬県知事賞を受賞し、地元の新聞や広報誌にも取り上げられて問合せが増え、徐々に販売個数が伸びています。

企業コメント

 「にゃんこの手」開発において一番難しかったのは安定感です。握ったときの重心の位置や指の角度など、握力の弱い人が安心して使用するための工夫はモニター様のご協力の賜物と感謝しております。長年の経験から製品を開発することはできてもその先に進むことのできなかった私どもにとって知財総合支援窓口でのご対応は誠にありがたく、伺いご指導いただくことが本当に楽しい時間でした。また、意匠及び商標権登録ができましたことで私どものモチベーションも上がり、全ての仕事に対して今まで以上に工夫して作業に向き合えるようになりました。

窓口担当者コメント

 最初にお話を伺ったときに製品を見せていただき、「是非ご支援したい」と思いました。模倣されやすい製品の性質上、知的財産権で保護することは必須と考え、同社のご希望もあり、商標登録出願と意匠登録出願のご支援をさせていただきました。 (森 淳一)

飼い猫のお手柄から創作された製品の上市・知財支援(163.9 KB)

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掲載年月日:2025年5月26日

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