窓口支援事例
大葉しゅんぎくの地域ブランド化
企業情報
- 所在地
- 福岡県北九州市
- ホームページ URL
-
https://www.ja-kitakyu.or.jp/
- 設立年
- 2009年
- 業 種
- 農林水産業
- 従業員数
- 308人
- 資本金
- ー
企業紹介
当組合福岡県の北部に位置し、北は関門海峡と周防灘、玄界灘、南には福地山系を臨み、遠賀川を代表する河川がもたらす豊かな自然に恵まれています。米、麦・大豆類の穀類を始め、国の指定である若松キャベツや濃縮トマト等の野菜や高倉びわ、いちじくなどの果樹、全国的に知られる合馬たけのこや小倉牛など、組合と地域が一体となった産地づくりを行っています。また、農産物直売所を中心に野菜ソムリエの育成、農業体験や料理教室などの食育活動を含め、販売だけではないJAならではの「農と食の総合提案」を実践しています。
相談のきっかけ
大葉しゅんぎくは生産者の高齢化による出荷量の減少や、若者の春菊ばなれによる価格低迷で将来の産地存続にかげりをみせていました。大葉しゅんぎく出荷組合から、まずは北九州市内での認知度を高め、価格アップを図りたいという相談がINPIT福岡県知財総合支援窓口にあり、ブランド専門家を派遣して地域ブランド化の支援を始めました。
支援概要
初めは福岡県八幡農林事務所に事務局になっていただいて活動を開始しました。ブランド専門家の指導のもと、大葉しゅんぎく出荷組合の若手が中心になって、ターゲットの設定、ターゲットに設定した子育て世代に向けたネーミングとパッケージ及び料理レシピの検討、拡販施策の検討を行いながら、徐々に事務局を北九州農業組合に移行していきました。
ネーミングは「うまかろーま」とし、パッケージカラーはピンク色を使って親しみやすくしました。大葉しゅんぎくのルーツは下関市にイタリアから持ち込まれて広まったと言われており、下関や小倉地域の生産者や消費者から「ローマ」と呼ばれて親しまれてきました。 今回、若い世代や子供たちにもおいしく食べてほしいという願いから、方言の 「うまか」と「ローマ」を合わせて「うまかろーま」としました。
また、このネーミングを保護するために弁理士を派遣して商標登録に係わる支援を行いました。(登録第6836131)
支援成果
ブランド専門家とともに計画した施策案にそって、北九州市に協力を仰いで北九州市長への表敬訪問と試食の実施、学校給食での食育のための商品提供、各種イベントにおける試食、スーパーの試食コーナーなどを通じて多くの人にうまかろーまを食べていただける機会を増やしていきました。またイベントではネーミングを覚えてもらえるよう、「うまかろーま」ののぼりを使ってPRを行ってきました。インスタグラムでは「うまかろーま」を使ったレシピなど最新情報を逐次更新しています。このような活動の結果、2024年11月に「うまかろーま」としてスタートを切ってから、読売新聞、NHK、各種情報誌で取り上げられて、認知が確実に進んでいます。また、ブランド化支援前に比べると販売価格が3割アップになっています。
企業コメント
今回のブランド化の活動で、うまかろーまの周知・価格アップを実現することができました。また、出荷組合の一体感が生まれるとともに、組合員のモチベーションも上がっています。
今後は、更にブランド価値を上げるために、計画していた施策を継続して実施していきたいと思います。
窓口担当者コメント
ブランド専門家、弁理士、福岡県八幡農林事務所、北九州市などのご協力により大葉しゅんぎくの地域ブランド化に一定の成果が得られました。今後も当初計画していた施策の実施と、新たな挑戦を継続されることを期待しています。当窓口も支援機関と連携しながら支援を継続させていただく予定です。
(武内 洋介)
大葉しゅんぎくの地域ブランド化(162.3 KB)
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掲載年月日:2025年10月14日