窓口支援事例
株式会社浜松パルス
特許実用新案商標

自社開発商品で農家の悩みを解決!

企業情報

所在地
静岡県浜松市
ホームページ URL
https://h-pulse.co.jp/
設立年
1964年
業 種
製造業
従業員数
79人
資本金
1,000万円

企業紹介

 当社は設立以来、「顧客に満足を与える製品づくり」を理念に、基板製造技術の研磨と独自の一貫生産体制を築いてきました。経験と実績を生かし、よりスムーズな製品提供を目指すとともに社員と企業が成長できる環境づくりにも力を入れています。今後も社員と企業が一体となって、高品質な製品と迅速な対応でお客様のニーズに応え、着実な前進を続けてまいります。

相談のきっかけ

 同社はLED照光回路設計に知見があり、静岡県農林技術研究所の依頼を受けてLED光を使った貯蔵ミカンの腐敗防止装置の研究を始め、知財に関する相談をINPIT静岡県知財総合支援窓口にて受けたのが最初のきっかけです。その後支援機関である浜松地域イノベーション推進機構を通じ、同機構の袴田晃弘経営コーディネータ(当時)などと連携しながら本格的な支援につながりました。

支援概要

 当初はLED光の直接照射方式に関する出願検討を専門家を交えて行い、実用新案1件(実登3223547号)を出願しました。その後光触媒に青色LEDを照射する空気浄化方法を知り、装置を試作したところ画期的な効果を確認できたため、自社開発商品としての実用化検討を始めました。
 装置が高性能であり、キャッチーな商品名が使用されているため支援機関から知財面での対応を勧められ、当窓口がまず商品名の商標登録(商標第6706921号ほか)についての助言を行いました。当初難しいと思われた特許出願についても窓口専門家(居藤洋之弁理士)の助言により日米での特許出願(特開2025-101776ほか)につなげ、また商号の商標登録(商標第6801719号ほか)もできました。

支援成果

 知財の重要性について当初はほとんど認識されていませんでしたが、周囲の声もあり、セミナー受講や相談を通じて知財の理解を進めました。出願や権利化を通じ、結果として農業や食と言った新規分野への進出と独自商品の開発を経営層にアピールでき、会社として自信を持って事業化の検討ができるようになりました。試作段階から顕著な効果が認められたため展示会等へも積極的に出展し、試験機関等での検証を通じ、数々の受賞や補助金その他の支援獲得につながりました。また農林水産省のスマート農業技術カタログへも掲載され、知財と合わせた同社製品の信用力の裏付けとなっています。これまでは個人農家が主な対象でしたが、農業協同組合など県域組織が注目しており、当初の想定を超えた産品や食品に対象が広がるなど、普及が加速する兆しが見えています。

企業コメント

 同窓口を通じて知的財産の重要性を認識し、商標登録及び日米での特許出願を実現しました。専門家による的確なアドバイスとサポートにより、知財の保護と事業展開で成果をあげることができました。本支援は、技術やアイデアを権利化し競争力を高める上で有効であり、今後の事業成長に向け重要な基盤となっています。

窓口担当者コメント

 自社の得意分野を生かした商品開発に挑戦し、顕著な効果を得ることに成功されています。経営改善につながる売上げはまだこれからですが、知財の裏付けのもと、商品の認知度向上や改善に積極的に取り組まれており、今後は農業の範ちゅうを超えた応用も期待できます。 (安永 浩之)

自社開発商品で農家の悩みを解決!(189.1 KB)

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掲載年月日:2025年11月12日

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