窓口支援事例
知財との出会いが導いた新規事業への第一歩
企業情報
- 所在地
- 長崎県長崎市
- ホームページ URL
-
https://www.kiokuryokucha.com/
- 設立年
- 2017年
- 業 種
- 建設業
- 従業員数
- 7人
- 資本金
- 200万円
企業紹介
当社は、長崎県を拠点に鍛冶工事や特殊伐採などを手がける建設業の企業です。2023年、「記憶力茶企画部」を立ち上げ、「ジャワしょうがエキス」と緑茶をブレンドしたお茶の商品開発に取り組んでいます。山本久美代表は介護福祉士として認知症対応型施設での勤務経験を持ち、そこで得た知見をもとに「記憶力茶」を企画。建設業という異業種からの挑戦ながら、「うっかり」に悩む世代の不安を和らげ、健康的な習慣を届けたいという想いを原動力に、地域とともに新たな価値創造に取り組んでいます。
相談のきっかけ
同社は、一般社団法人九州北部信用金庫協会主催の知財セミナーに参加された際、特許を取得しているジャワしょうがエキスに出会い、新規事業として活用することを決められました。同セミナーに参加しサポートさせていただいたことをきっかけに、INPIT長崎県知財総合支援窓口にご相談いただきました。
支援概要
当窓口では、課題解決の第一歩として九州経済産業局の令和6年度チーム伴走型知財経営モデル支援・広報事業を紹介し、応募書類の作成や計画立案を支援しました。その結果、無事に採択され、たちばな信用金庫(鳥嶋様)や長崎北部商工会(小林様)、長崎県よろず支援拠点(伊藤様)など地域機関との連携が始まり、首都圏でのポップアップショップ出店も実現しました。
さらに、「記憶力茶」(第6816679号)ブランド構築に向けて、製品規格書や販促物の整備を支援し、専門家(高津弁理士)と連携して特許情報を確認しました。九州経済産業局の支援終了後も継続的に関与し、パッケージ刷新に伴う商標出願の必要性やリスクを助言するとともに、製造委託先の切替え支援を通じて品質向上と販売再開を後押ししました。
支援成果
本支援を通じて、新規事業として展開する「記憶力茶」のブランド価値を明確にし、市場での訴求力を高めることができました。九州経済産業局支援の採択により専門家の伴走や地域機関との連携が進み、事業計画の具体化と販路拡大に向けた基盤づくりが実現しました。さらに、特許情報や薬事法対応の確認、商標出願の助言を通じて、知財面でのリスクを把握し、安心して事業を展開できる体制を整えました。製造体制の見直しでは、品質や信頼性の向上を図り、商品価値の強化につなげました。
これらの取組により、同社は自社の強みを生かした持続的な経営基盤を築き、新たな販路開拓と事業成長への確かな一歩を踏み出すことができました。
企業コメント
記憶力茶の企画立案から販売に至るまで、温かいご支援と的確なご助言をいただきながらここまで来ました。初めてこの商品のアイデアを思いついたとき、正直なところ不安も多くありました。しかし坂本様の豊富な知識と経験に裏打ちされたご助言、そして何よりも親身になって寄り添ってくださった姿勢に、何度も勇気付けられました。原材料の選定、パッケージデザイン、販売戦略に至るまで細部にわたりご尽力いただいたおかげで、無事に商品化を果たすことができました。今後も引き続きご指導いただけるようよろしくお願いします。
窓口担当者コメント
同社の新規事業立上げをきっかけに、様々な課題に一緒に取り組む中で、信頼関係を築くことができました。今後も、同社の身近な知財相談窓口として、引き続き長期的にサポートしてまいります。
(坂本 亜希)
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掲載年月日:2025年11月12日