窓口支援事例
地域産木材の小径木を活用した「組立式木製TinyHouseキット」の知財支援
企業情報
- 所在地
- 岡山県新見市
- ホームページ URL
-
https://yamaguchi213.wixsite.com/home
- 設立年
- 2003年
- 業 種
- サービス業
- 従業員数
- 3人
- 資本金
- -
企業紹介
同社代表は、過疎の故郷の再生を目指してUターンし、風土に合った地域の豊富な素材を使い、顔の見える地域の職人さんたちと一緒に、リーズナブルな(お得感のある)家づくりを旨とする設計事務所を開設しました。お施主様の代理人として、コスト内で要求を満たす建物の設計、施工業者監理を行い、「既存建物」の形成と活用、木材など地域資源の有効活用により循環型社会へ貢献します。
相談のきっかけ
事業環境が厳しさを増す中で、生き残りのためには、地域・自社の強みを生かした新事業が必要となります。DIYやグランピング等のブーム到来、自然災害頻発化による応急仮設住宅問題等が顕在化しており、「キットハウス」開発を再開した際に、他者との差別化のため特許が必要との考えから、新見商工会議所から紹介を受けて、特許出願のためINPIT岡山県知財総合支援窓口へ相談に来訪されました。
支援概要
壁や屋根部材をユニット化した住宅や小屋等の木造建築物の組立方法について先行技術調査の助言を行った後に、特許出願に向けて専門家(木村厚弁理士)を活用し、減免制度、早期審査を利用した「建築用の組立用の骨組セットの組立方法」の電子出願をサポートしましたが、拒絶理由通知を受け、同一専門家から助言を行い、無事権利化に至りました。
また、新見商工会議所(三舩雄大経営指導員)の連携支援を受けて、「経営革新計画」を作成し岡山県の承認を受け、次いで、「新見市経営革新支援事業補助金」を申請しました。現在は、法人化を考えており、専門家(中尾文治弁護士)の支援を受けています。
支援成果
建築物の組立用の骨組セットの組立方法に関する特許権(特許7654183号)を取得しました。地域産の木材を使い、特殊な知識・技術・工具なしで誰でも組み立てることができる小さな「組立式木製TinyHouseキット」を新製品として上市し、上市したことによりSDGsに取り組む同社の知名度が上がって現業の仕事が増えました。
申請した「新見市経営革新支援事業補助金」が採択され、新見市に「組立式木製TinyHouseキット」のモデルハウスを建築中です。
企業コメント
同窓口担当者からの特許出願支援を初めとして知財活動や連携について提案してもらいました。そのおかげで特許権を取得することができ、現業にも役立っています。
窓口担当者コメント
特許請求の範囲の助言に苦労しましたが、見事に特許登録になりました。この特許権を活用されて新事業が軌道に乗ることを願っています。今後も経営の一助となるように知的財産支援を継続していきたいと思います。
(藤原 直樹)
地域産木材の小径木を活用した「組立式木製TinyHouseキット」の知財支援(151.9 KB)
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掲載年月日:2025年12月 5日