窓口支援事例
株式会社156物産
特許海外展開

エアー式ETCバーの一般駐車場向けの展開

企業情報

所在地
岐阜県郡上市
ホームページ URL
http://www.156b.co.jp
設立年
1985 年
業 種
製造業
従業員数
11 人
資本金
300 万円

企業概要

 平成 18 年より空気を活用したエアビジネスに取り組み、安全で壊れないETC バーや、高速道路で人に代わり工事や危険を知らせる携帯型キーパーバルーン人形、息で膨らませて衝撃を吸収する頭巾タイプの帽子などを開発してきました。エアー製品というカテゴリに特化し、①比較的安価、②摩擦を軽減 、③衝撃を緩和、という特徴を生かせる分野への進出を積極的に行っています。具体的な主力商品は、高速道路会社様向け「エアー式 ETC バー」を開発・販売し、全国シェア約 70 %まで成長しました。当社ではアイデアと着眼点次第でエアー製品の用途は大きいと考えニッチ市場の開拓に邁進しております。

自社の強み

1.当社のエアバーは、エアー充填式開閉棒として平成 18 年より高速道路向けに販売開始、平成 26 年に特許取得(特許第5599097号)、現在では主力高速道路等に約5万本の導入実績があります。ETC 通過車両がカード挿入忘れでバーにぶつかっても車体やバーが破損せず、衝撃を逃がして元に戻る点が特長です。全国の高速道路で採用を拡大しています。
2.一般駐車場等でも車がゲートバーに衝突すると折れる、車に傷がつく等トラブルが勃発する問題から、エアバーのニーズが増加しています。一般駐車場や工場ゲート、各種ゲートシステム等の場所・条件等の使用シーンに合わせてエアー式ゲートバーをカスタマイズすることができます。

一押し商品

1.エアーバルーン式のゲートバーなので、衝突しても折れずに復元して繰り返し使用可能です。
2.エアー式ゲートバーは円柱状で窒素をハイテンションで充填しています。耐久性が高く、ランニングコストが安く経済性に優れています。
3.エアー式ゲートバーは一般駐車場等で使用されているあらゆるゲートシステムに対応可能です。特別な工具も必要とせず既存のゲートバーを取り外して付け替えるだけで使用可能です。製品は直径約 12cm、長さ 80cm~3m、長さや色、バーに表示する文字等をオーダーできます。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社を訪問した際、主力製品であるエアー式 ETC ゲートバーがリピート注文頼みになってくるこ と、高速道路会社が将来的に ETC バーを無くしていくと発表していることなど、成長性に懸念材料 が多く、将来的に成長するための相談を受けました。

最初の相談概要

 高速道路向けエアー式 ETC バーの将来性に不安を感じている中、エアー式ゲートバーの軽くて弾力があるため車体に傷がつきにくく、強く当たった場合もバーの途中が折れてすぐに復元するからバ ーや支柱の損壊も少なく、耐久性が高くランニングコストが安くなる等の特長を活かして、コインパーキングやショッピングセンター等の一般駐車場への拡販と、アジア市場の開拓を図るうえでの知財対策を行いたい旨の相談を受けました。

その後の相談概要

 そこで、岐阜県産業経済振興センターが実施する「事業可能性評価事業」へのエントリーを提案しました。事業可能性大の A 評価を受けた企業はマスコミへの積極的紹介、ビジネスプラン発表会への出展、積極的な事業化支援を受けることができる制度です。
 また、アジア進出を想定した知財対策については、当窓口の専門家(弁理士)を活用され、出願等の検討を行いました。

窓口を活用して変わったところ

 「事業可能性評価事業」への申込の結果、厳しいハードルを越えて A 評価を取得することができました。これにより、①主要新聞6社に5~7段抜き記事で取り上げられる等、マスコミに大きく紹介 され、また、②「愛知・岐阜・三重・名古屋発ビジネスプラン発表会2017」で発表の機会を得たことを契機に、大手の駐車場管理会社、海外商社等との繋がりを持つことができました。


企業からのメッセージ

 当社の主力製品である高速道路向け ETC バーの成長性に懸念を感じ一般駐車場のゲート向けバーの開拓に乗り出しました。一般向けに関しては宣伝広告をほとんど行ってこなかったことからまだ認知度が低い状況でした。今回、マスコミに大きく取り上げられたこと、ビジネスプラン発表会でアピールできたことで、特許技術を活用した当社の製品を知っていただくことができました。知財総合支援窓口で特許技術を活用する製品の販路開拓の支援を受け、新規販路の道筋を付けることができました。

窓口担当者から一言

 特許は経営のために活用することが目的です。当社の場合、保有する基本特許は完成 していました。その特許技術を活用した製品を成熟市場から、今後の拡大が見込める新 規市場の製品に展開する道筋を付けることができました。保有する特許を市場開拓に活 かし、売り上げに繋げることをトータル的に支援・サポートすることができた事例です。 (朝田 壮一郎)

エアー式ETCバーの一般駐車場向けの展開(231.1 KB)

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掲載年月日:2018年7月 2日

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