「岩手から、世界に発信する企業を目指す」をモットーに、創業以来、CD/DVDドライブのストレージ事業を中心に、プリンタ関連、Bluetooth応用商品関連をはじめ、お客様の戦略商品の開発を通じて、私たちの得意な電子回路設計・FPGA設計・ファームウェア設計の組込みコア技術を提供し、競争力ある商品開発を行ってきました。
事業内容:組込み機器のハードウエア&ソフトウエアの企画・設計・開発・製造・販売。
メカトロ制御技術や無線通信技術をコア技術として強みを持ち、情報機器産業、自動車産業市場に向けて事業を行ってきました。
具体的には、組込みのハードウエア(回路)とソフトウエアの設計開発をワンストップで行うことができるため、効率的に仕事を進めることができます。また、量産経験者が豊富なことから、試作から量産まで幅広く対応することができます。
「BLUETUS」は、近くを通るスマートフォンへ簡単に情報を配信できるビーコン端末であり、屋内位置情報システム、観光案内情報の配信、美術館・博物館での展示物の紹介、デジタルスタンプラリー、クーポン配信など、様々な用途に利用できるものです。
スマートフォンに専用のアプリケーションをインストールするだけで利用可能です。Bluetoothの機能を利用する独自技術(国内・米国で特許取得)により、面倒なペアリングやパスワード入力などの認証操作を省き、誰でも簡単に情報を受信することができます。O2O(Online to Offline)ビジネスにおいて注目される技術です。2013年グッドデザイン賞を受賞しました。「BLUETUS」は登録商標(登録番号第5525736号)です。
相談者様が、オリジナル技術のアイデアを特許出願することを検討するに当たり、知財総合支援窓口のホームページを発見して、窓口に問い合わされたことがきっかけです。
「現在のソフトウエア開発等の請負事業だけでは景気に左右されるので、提案開発事業の取り組みを行うこととした。ついては、オリジナル技術のアイデアを特許化することを検討しているのでどのように進めれば良いか教えて欲しい。」というのが最初の相談でした。
ヒアリングを行い、事業化を踏まえた場合の技術・特許化の広がりについてアドバイスすると共に先行技術調査の重要性及びIPDLを利用した検索方法概要について説明しました。
国内及び外国における特許権及び商標権の取得に向けて、制度概要の説明、先行調査の指導、出願戦略検討、弁理士の活用等について継続して支援を実施しました。支援の結果、国内外に特許を出願されると共に国内において「BLUETUS」を商標登録されました。
特許出願後、H25年3月から営業活動を開始され、その後、大手印刷企業の位置連動型コンテンツ配信O2O(Online to Offline)ソリューションに採用されました。国内外の多数の企業からも問い合わせがあり、販売促進技術として注目される技術になっています。
相談者様は、発明の特徴抽出から、先行技術調査、特徴の整理、弁理士とのやり取りなど出願に当たっての全体の流れを自らが実践したことで、出願までの全体の流れを詳しく習得されたと共に、窓口支援担当者及び弁理士の活用方法を理解されたと感じられます。また、情報配信端末「BLUETUS」の事業化に当たり、特許出願が有効であったことを、相談者様だけでなく、社長様も含めて多くの社員の方が感じられているように思われます。
知財総合支援窓口は、中小企業の有している知的財産(アイデア、デザイン、商標、営業秘密等)を如何にその企業の経営活動(知財経営)に結び付ければ良いかを常に念頭において支援を行っていますので、単なる出願相談に限らず、経営の課題についてどこに相談に行けばわからないような場合でもお気軽にご相談されるのがよいと思います。
相談者様を含め気軽に相談できる場所であることを認識していただけました。また、新事業を行うに当たり知財への取り組みは重要且つ有効であると理解していただけたと振り返ります。今後は県内における知財有効活用企業の先頭を走っていただきたいと思います。 (中嶋 孝弘)
提案開発事業への取り組みに対する知財活動(555.9 KB)
掲載年月日:2014年2月18日
更新年月日:2023年8月24日