本業は各種生産設備機械の設計・製作を主としております。
主な製作設備は自動車部品の生産設備が主流で搬送装置を含め、お客様のニーズに合わせて業務を遂行しております。
これまで培ってきた技術ノウハウを生かし、新規開発事業展開ができないか検討を重ねて来た結果として、新規事業の「医療機器の開発業務」を行うこととなりました。
医療業界で働く人達の声に耳を傾けながら「開発」「製作」「改良」を繰り返しながら最良の製品を求め進めております。
生産設備の製作に於いて機械設計から機械加工・組み付け・配線配管・ソフト設計まで一貫したシステム体制を構築しており、殆どの設備に対応可能となっております。
添付した写真は、製作設備の一例で医療関係の看護用機器を製作する全自動設備です。
当社の一押し商品は、意匠登録第1461302号の「車椅子と点滴台の連結機器」です。
商標名:「お助けポール」の呼び名で管理しております。
点滴を受けている患者さんを車椅子で搬送する時に2つを連結し、容易に移動を可能にしました。
多様化として歩行機などへの連結もでき、リハビリのアシストとしても活用されております
(財)庄内地域産業振興センターの産業化推進プロデューサーからの相談で、鶴岡の地元中小企業と協働で医療機器開発を行っています。
鶴岡メディカルビジネスネット会員30社への個別相談会と特許制度説明会を開催し、異業種企業のコラボ商品を知財活用の観点からサポートを依頼されました。
医療用機器に関する先行特許等の調査方法、権利化の可能性判断等について指導を受けたい旨の相談があり、知財について学びたいと考えている中小企業の集まりに、特許制度の基礎講習会を提案、産業財産権専門官に講師を要請し、中小企業数十社を集めた講習会を実施しました。個別案件の相談会も同時に実施しました。
試作品を東京ビッグサイトの展示会に出品する為、早急な商標出願と意匠出願のアドバイスを行い、展示会出展日前に出願完了しました。
既に同じ技術カテゴリーで先行している商品の存在を把握し、審査状況の把握や技術ポイントの違いなどについて検討しました。
同じ方向性の商品が第三者から販売されたとしても、品質、納期、コストなどで優位に立てれば、何れ収益の柱になることをアドバイスしました。
このように、ユーザーの意見を尊重し、常に改善すべきことをアドバイスしました。
中小企業のほとんどが下請けであり、リーマンショック以降自立意識が芽生え、自社開発、自社出願での活路を模索している。
今回の自社開発品の販売がまだ順調とは言えないが、現在の種まき(営業)が今後の新たなビジネスチャンスへ繋がることが期待される。
また、開発にあたっての知財リスク回避方法を実践しており、今後の新たな商品開発に活用できる。
今回初めて特許申請を行いましたが、新規開発事業では「商標」「意匠」登録申請が重要不可欠であることを認識させられました。
今後、開発する製品についても初期展開時点から特許出願の必要性を含め、知財総合支援窓口への相談を心掛けていきたいと考えています。
特許制度を具体的にどのように活用すべきかを学んでいただき、さらに自社出願をしていけるようになり、商品開発への自信ができたように思われます。
本業の収益を盤石にしながら新たな開発への挑戦につなげていただければと思います。
(髙橋 正知)
車椅子と点滴台の連結機器(775.5 KB)
掲載年月日:2014年2月18日
更新年月日:2018年9月28日