当社は丸鋸・帯鋸やそれらの関連機械の開発・設計・製造・販売及び保守・技術指導(外国含む)を行っています。社長は大手鋸メーカーの開発を40年間担当し、その製品は欧米各国に輸出され好評を得ました。その技術を生かして当社を設立し、5年間で年商1億円を超えるビジネスに成長しました。これからもお客様のニーズに合った機械の製造を行い、お客様に喜んでいただけるよう努めてまいります。
当社は、金属・木材・プラスチック・ドライアイス・石材・冷凍食品(肉・マグロ)等の幅広い切断鋸や帯鋸・丸鋸の腰入の技術ノウハウを有しているのが強みです。特に丸鋸の腰入は、大変難しく、技能者不足で困っているのが現状です。これを解決すべく開発したのが、写真の特許登録の丸鋸ロール腰入機です。これにより、だれでも簡単かつ均等に腰入可能となり、品質向上にも大きく貢献しています。腰入で満足できないお客様はぜひご相談ください。
今回開発した揺動式帯鋸(ようどうしきおびのこ)切断機は、マンガン特殊鋼、チタン合金、マグネシウム合金など近年、航空機、高速鉄道、高速船舶等に用いられる高強度材料の切断に用いることができる装置です。従来の市販装置では、切断できない又は1~2回で切断できなくなるため鋼材各社は切断加工に困難を極めていました。この揺動式帯鋸切断機では、従来装置では3時間かかる切断時間が35~40分に、2回の切断回数が4~6回可能です。近々発売予定ですのでぜひご期待ください。
同社とは、大変性能の良い金属切断用丸鋸ができたので特許権利化したいとのお話しを伺ったのが窓口活用のきっかけです。
登録専門家とともに訪問し、今回開発の金属切断用丸鋸の説明を受け、一般的な電動ノコギリに丸鋸をセットして鉄製の丸棒やLアングルなどを実際に切断してもらいました。鉄でありながら、木を切るようなスムースさで切断でき、切断面もきれいな平面で、大変良好でした。
可搬性や切れ味からみて、この技術は産業界に与える影響は大きいと思われ、特許出願は弁理士と協力してきちんとした明細書を作成し権利化するよう助言しました。
しかし、金属切断用丸鋸に関して従来から何件か先願があり、これらの先行技術を回避する必要があります。それらとの差異を見いだすべく、細かな点についてヒアリングして、どこに特徴があるかを検討した結果、いくつかの点で従来技術との差異が抽出されました。
これらの特徴が、金属切断作業においてどのように効果を発揮するのかを明細書に記載することとしました。
独立するまでは会社の組織で特許出願していたので会社にお任せでした。同社を設立し自身の特許出願が拒絶されたことを契機に窓口を活用して特許をビジネスに活用するよう考えるようになりました。
新しい特許を出すにはどうしようかと思案中、浜松商工会議所会館に知財総合支援窓口があることを知り、訪問させていただきました。親切丁寧にご指導をいただき、当社の方にも何度となく足を運んでいただきました。支援窓口は特許取得活用に非常に有益であり、悩む前にぜひ一度窓口にご相談することをお勧めします。
同社社長は、鋸技術分野の第一人者であり、根っからの技術屋さんで技術の話を始めると止まりません。アイデアが豊富で、既に特許出願した打撃時の衝撃がない「ショックレスプレスハンマー」が2012年幕張メッセで行われた「日本DIY商品コンテスト」の新商品部門で「経済産業省製造産業局長賞」を受賞されました。今後も素晴らしい製品で産業界に貢献されることを期待します。 (近藤 達憲)
丸鋸の改良(749.4 KB)
掲載年月日:2014年6月23日
更新年月日:2020年2月20日