当社は、“快適な暮らしをあなたに”をモットーに空間の持つ不利を克服するため、断熱材と複合したパネルを実現して、以下のような事業を展開しています。
*木造住宅用木枠付き断熱パネルを用いた充てん断熱工法により、断熱材の施工と外装下地材の施工を一挙に実現しています。
*プレカットサイディングをプレハブ住宅向け全国の各拠点工場へ月産500棟分を供給していた時期もありました。
*研究開発を通じて、船舶居住区用の壁パネル「船舶用おとのん」の日本海事協会の認定が取得でき、今後の新事業に育てていきます。
当社は、木造住宅やプレハブ住宅向けに、充てん断熱工法、通気工法のタックパネル、屋上断熱用保護パネル、外張工法などを開発してお客様のご要望にお応えしています。これらの技術をベースとして、新たに組み立て式防音室「花音」や船舶居住区用壁パネル「船舶用おとのん」の開発研究を行い特許も出願しています。今後の新事業として製品製造・販売を目指しています。
このように、従来の技術のみでなく、会社を挙げてアイディアを具現化し製品化できることは当社の強みと云えます。
一押し商品は、特許出願中の(特願2014-22829)の「間仕切りパネル」です。2014年7月から全世界の船舶居住区用壁パネルに防音基準と不燃性基準を厳しくした新規格 音響透過損失Rw=42dB(標準火災試験B-15必須)が適用されるため、新規にパネルを開発試作し、性能試験に合格しました。これにより、一般財団法人日本海事協会の認定が取得出来て、今後当社の新商品として製造・販売し、更に海外展開も検討しています。
同社は、知財総合支援窓口の支援により特許(2件)及び商標(1件)を出願に繋げることができました。2013年9月に日本海事協会より「新規認定業務のご案内(隔壁及び甲板に使用される材料の空気音遮音性能の認定)」がありました。認定を取得するには、重みつき音響透過損失試験と防火試験に合格することが条件であり、適合できたら特許出願を行いたいと希望されたので、再度支援をいたしました。
同社は知財総合支援窓口に来訪され、窓口支援担当者に、この船舶居住区用壁パネルの試作・試験に関するアイディアを説明していただきました。その打合せ後に、発明可能性と先行技術調査を支援担当する専門家を紹介し、数回にわたり壁パネルの特許調査結果の紹介・パネル構造に対する見解を確認しました。同社はこれらを踏まえて、壁パネル構造・構成を開発し性能試験に取り組みました。
その後の出願手続きについては、同社と弁理士との直接契約によって進めて頂きました。また、その後も知財総合支援窓口フォローを続けており、外国出願の方式・外国出願に係る「国際出願促進交付金の交付申請手続」※などの、最新の情報のご提供並びにアドバイスを行っています。
※<特許庁ホームページ国際出願促進交付金>
http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/t_tokkyo/kokusai/sokushinkouhu.htm
知財総合支援窓口の支援を開始して間もなく1年が経過しますが、この間で「壁パネル」特許以外に特許と商標各1件を出願できました。また、成果として新事業となる新商品に繋がっており、同社のホームページにも掲載・紹介しています。今後もこの経験を活かして全社挙げて新事業・新製品を創出していただきたいと考えています。
知財総合支援窓口の支援には大変有難く、感謝しています。当社のような中小企業にとっては、特許・商標出願費用も大きな負担になる所ですが、知財活用に関する情報提供とアドバイス頂いて各種の補助制度等を活用していきます。
窓口相談時、特許の発明アイディアの説明を受けましたが、以前担当していた分野の技術でしたので、これはしっかりと支援せねばと気を引き締めました。専門家の先行技術調査結果とそれに基づくパネル構造の助言等も適切であり、弁理士へうまく引継ぎできたことを嬉しく思います。 (渡辺 和夫)
間仕切りパネル(259.9 KB)
掲載年月日:2014年7月17日