窓口支援事例
株式会社井筒造船所
特許

社内知的財産活動への芽生え

企業情報

所在地
長崎県長崎市戸町4-11-11
ホームページ URL
http://www.izutsu-zousen.co.jp/
設立年
1927年
業 種
船舶造修業、建設業
従業員数
63人
資本金
1,700万円

企業概要

当社は約100年にわたって船舶造修業を営んでまいりました。戦後は木船に変わり鋼船を建造する事になり、建造する船舶も漁船から作業船、タンカー、客船、貨物船と多様な船舶を建造し、漁業及び海運業の業界発展に寄与してまいりました。又、経営安定化のため長崎県知事より建設業の許可を受け、主に鋼構造物の建造に着手してまいりました。長年にわたる造船技術と経験を活かして多様な需要にこたえられるように社業を発展させていくものです。

自社の強み

当社は長年にわたって漁船を建造してきました。漁船は漁法により装備も艤装も異なりどれ一つとして同じ船は有りません。又、操業海域等も漁権により指定された海域での操業となり波浪状況の中で過酷な環境で海上作業をしています。それでも安全性を確保し漁獲をしていく必要が有ります。漁船建造で培った技術を生かし、多様な船舶(内航船から客船、フェリー、タンカー等)の建造に技術を生かすことができます。

一押し商品

国内の漁船の中では沖合漁業が最も漁獲量が多く、特にまき網漁船が日本の漁業の主力であります。当社ではまき網漁船の建造に関しては長年の実績と建造量を有しております。船速に関しても船型開発での流体試験を行い確認の上、建造しています。また、安全性に関しても多くの建造実績から十分な復元性能を発揮できるノウハウを有しています。最近のILO基準による居住環境の改善や鮮魚の国際的な衛生基準を満足する魚艙を装備する等先進の技術で建造しています。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

同社は、最近になり同業他社の登録特許であるコンテナを内蔵する船舶建造を指定されるようになり建造コスト高になりました。そこで自社開発にてコンテナを完成、特許権利化したいとの相談を伺ったのが窓口活用のきっかけです。

最初の相談概要

同社は、高性能で使い勝手のよいコンテナであるため自社ブランドとして製造・販売できるように特許明細書を書いてみたが如何なものかとの相談を受けました。同社は当初、明細書として必要な事項が不足しており、先行技術調査も出来ていない状態でしたが、開発製品のコンセプトを聞き、進歩性ありと判断される可能性が高いと思われたので、弁理士相談を直ぐにでも受けるように助言しました。

その後の相談概要

その後、同社は弁理士との契約締結を行い無事に特許出願まで完了しました。その期間中もアイデア相談が主ではありますが、知的財産制度や知財戦略、審査請求料の軽減措置に関する相談など様々な支援を行っています。特に、同社は研究開発型中小企業を対象とした軽減措置を受けられる可能性があるため「ものづくり基盤技術の高度化に関する法律における認定事業」の申請書作成の仕方なども支援しております。

窓口を活用して変わったところ

大きな変化は、役員を含め企業にとって知財の重要性、すなわち知財とは技術の発展と利益に大きく貢献できるものであると認識して頂けるようになったことです。最近では、アイデアが浮かぶと特許電子図書館で先行技術調査や同業他社の技術調査も行っており、知財を活用した開発意欲の高まりが感じられます。


企業からのメッセージ

知財の重要性に気付いていない当社に、その重要性と経済的価値を教えて頂き感謝しております。今後は、知財を活用した技術開発型企業として発展すると共に他企業にも知財総合支援窓口を紹介したく思います。

窓口担当者から一言

特許の重要性に対して役員の方も含めて十分理解されたと感じております。
最近、訪問相談の場で役員からコンテナ構造に関する技術課題が提案された際従業員からアイデアが創出され、その技術も特許化出来るのではないかなどの会話が出ておりました。今後も知財活動を推進して頂ければと思います。 (足立 尚志)

社内知的財産活動への芽生え(577.0 KB)

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掲載年月日:2015年2月 4日

更新年月日:2022年8月19日

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