当社は、ブライダル・成人式・卒業式等のヘアメイク・着付けに関するサービスを行っており、関連商品のレンタルも行っております。
又、通常のヘアメイク・エステ・ネイルに関する業務も行っており、各種美容関連商品の販売も展開しております。
当社は「美容に関する総合サービス」を行うために安心・安全にもこだわった商品を取り扱い、より質の高い製品の提供を心掛けております。
又、必要があれば仕入先のメーカーとの共同開発も行っております。
特に、接客することで得られる「ユーザー様」のご意見やご要望は製品開発に活かしております。
現在、当社では「医療用ウィッグかつら」の商品開発に力を入れております。当社が新しいウィッグの開発を行おうと考えたのは、提供している既存のウィッグでは、個人差によるものと思われますが、装着時の様々な不具合を訴える方々がいた為です。
当初は開発に難航しましたが、試行錯誤の末に解決策を得る事が出来ました。頭皮とウィッグの間の密着を強化した「インナーキャップ」を開発することで、いくつかの不具合を解消する事が出来ています。自毛の膨らみを抑えられるので自然な髪の膨らみに見えるようになります。又、1分程での装着が可能となり簡単に装着・脱着ができるウィッグとなりました。
特許出願を行っている「医療用ウィッグかつら」の「インナーキャップ」と装着例です。
商品名の「ツーリーフ」は登録商標です。
同社はお客様から現状の「医療用ウィッグかつら」について様々な要望があることを受けて、他メーカーの「医療用ウィッグかつら」について調査を行われ、「医療用オリジナルウィッグの開発販売」というテーマで経営革新計画の認定を受けられており、現在は独自の開発を行われています。
開発に関して相談を受けられていた公益財団法人佐賀県地域産業支援センター:経営革新支援課の紹介により、知財総合支援窓口へ特許等の出願や知財に関する内容の相談に来られました。
同社によると医療用ウィッグかつらとは、抗がん剤治療等による脱毛などの症状に対応する一時的に着用するかつらであり、通常のかつらと違い非常にデリケートな構造が必要とのことです。
試作された医療用かつらの構造に関して、登録の可能性がある発明内容であるかについて相談があり、知財専門家へつなぎ特許出願が可能かについて検討を行っていただきました。
同社は特許出願後も改良を続けられており、優先権主張し再度出願を行うか否かについての相談があったため、知財専門家へつなぎ対応を行いました。また、「医療用ウィッグかつら」の保管に関しても専用ケースが必要であるため、想定をされている形状での権利が取得できるかについて、他社の意匠登録の検索指導を行い、意匠出願に関して支援を行っています。
また、製品名とする「図形+文字」の商標出願指導を希望された為、商標調査に関して検索指導を行いました。その結果、電子手続きによる出願を行われて、商標登録になりました。
同社は、特許・意匠・商標に関する総合的な支援を受けたことにより、より積極的に知財を活用する意識を強められたように感じます。また、特許電子図書館等を活用して調査を行い、他社技術を参考にスピーディーな製品開発を目指す意欲が湧かれているようです。
当社は製品開発をきっかけにして、知財総合支援窓口を紹介してもらいました。相談内容だけではなく事業化の上で必要な知財に関する注意事項等の説明は助かりました。相談を行った事をきっかけに、意匠や商標についても知識を得る事ができました。知財の活用ができているかが、具体的にわかりますので、知財総合支援窓口を利用することをお勧めします。
美容に関しての総合サービスを目指しておられます。一商品の開発が他製品の改良や新たな商品開発につながる事を理解されてるようです。今後も新製品の先行技術調査や他社の商標調査に関しては、開発計画時から支援していきたいと思います。 (塚島 誠一郎)
医療用ウイッグの商品開発に関する知財支援(848.2 KB)
掲載年月日:2015年2月 4日
更新年月日:2022年8月24日