窓口支援事例
株式会社黒岩
特許意匠デザイン

特許権取得および事業展開に応じた知財戦略

企業情報

所在地
兵庫県姫路市青山北3-28-33
ホームページ URL
http://kuroiwa.co.jp/
設立年
1966年
業 種
トムソン用木型、抜型等木型製作
従業員数
31人
資本金
1000万円

企業概要

当社は、抜型製作を行っている中小企業メーカーです。一概に抜型製作といっても、打ち抜くシートや打ち抜かれる製品は様々で、食品トレー・紙器・段ボール箱など幅広い産業の抜型として使用され、その品質には高い信頼をいただいております。約半世紀にわたり抜型一筋でここまでくることが出来ました。「お客様の笑顔が見たい」その一心で、抜型製作を邁進した結果だと感じております。

自社の強み

当社では、製作などのルーティン部署以外に、研究開発チームを設けております。こちらのチームでは、多角的な観点から抜型を見直し、様々な技術を開発しております。異なる視点から見直すことで、抜型の可能性を大きく広げられると信じて日々業務に邁進しております。
当社は、物が商品ではなく『技術』が商品であるといった意識で仕事に取り組んでいます。技術・ノウハウを身につけ、それを商品として提案できるように、常に進化した抜型製作を目指しています。

一押し商品

一般的に抜き型といっても打ち抜くものによって様々な種類があり、そのひとつひとつに技術や知識が必要になります。
○スチレン成形品打抜き用の型
金型で成形されたスチレンシートを打ち抜く型で、立体形状に成形されたシートを打ち抜くため、当社のノウハウが詰まった抜き型になります。
○板紙・段ボール打抜き用の型
平抜きと呼ばれるもので、一枚の紙のシートを切断、折ることによって箱形状にするものが圧倒的に多いです。
形状が複雑なものも多く、職人の腕の見せ所です。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

同社の場合は、連携先の中小企業支援機関姫路商工会議所に開いた外部窓口に、自社出願中の特許の権利化と後願特許の動向調査等の相談に来られました。既に特許出願、ノウハウ管理、公証制度の利用等知財活動もされており、研究開発チームに知財担当者もおられました。知財活動を通じて、新規技術や社内の取り組みをアピールしていきたいと考えておられました。

最初の相談概要

権利化へ向けて審査請求している案件の後願特許の動向と権利関係の相談に来られました。経過情報や審査書類情報紹介などの活用方法を説明し、現状の把握をできるようにしました。また、知財専門家(弁理士)を派遣することで、より具体的なアドバイス等の専門的指導を行うことができました。

その後の相談概要

同社は、特許登録第5269865号「成形シート打抜型」を取得されました。この特許をホームページ等で広くPRし、技術力の証として活用しています。そして、姫路商工会議所を通じて「兵庫県発明等表彰」に応募され、見事、「兵庫県発明賞」を受賞されました。他社の後願特許のウォッチング、自社技術の特許出願、自社特許の権利範囲の検討等知財の有効活用に努力されております。今年度からスタートした窓口に配置されている専門家(弁護士)から、知財戦略や特許侵害について専門指導を受けられました。

窓口を活用して変わったところ

同社は、特許登録後も積極的に新技術の開発を行い、特許情報のウォッチング、知財活用により事業展開を優位に進めていきたいと考えております。知財ミックスも意識しており、意匠や商標の相談にも来られます。新たにデザインの意匠出願も行い、権利取得となりました。顧客により良い技術を提供するためにも、知的財産の活用、特許やノウハウでの保護は重要であり、社内の知的財産の見える化に取り組まれています。


企業からのメッセージ

開発技術の特許権取得だけではなく、窓口担当者との連携で、知財専門家である弁理士や弁護士の支援が受けられたこと、姫路商工会議所との結びつきが強固になったことは財産です。このようなネットワークづくりにも知財総合支援窓口は有効であると考えます。

窓口担当者から一言

知財総合支援窓口、知財専門家弁理士や弁護士、連携機関姫路商工会議所をうまく活用いただき、技術開発の成果を特許権取得でき、大変良かったと感じております。後願特許や模倣対策等についても今後何か新たな課題が出れば、是非とも窓口を活用いただきたいと思います。 (孝橋 敦司)

特許権取得および事業展開に応じた知財戦略(556.5 KB)

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掲載年月日:2015年3月17日

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