窓口支援事例
株式会社シーパーツ
特許商標営業秘密・ノウハウ

自動車部品リサイクル販売システム

企業情報

所在地
山口県岩国市周東町下久原1811-1
ホームページ URL
http://www.seaparts.jp
設立年
1995年
業 種
卸売・小売業
従業員数
90人
資本金
1,000万円

企業概要

 当社は、自動車の解体と、自動車部品のリサイクル販売を行う企業です。近年の地球環境問題や資源問題に鑑み、工業製品のリサイクルやリユースは重要な課題となっています。特に、日本国内で生産・使用される自動車は、品質や使用される道路環境が優れていることから、それを解体して利用される部品類も高品質を有しています。
 当社は、こうした自動車リサイクル部品を、インターネットを利用して国内・海外へ販売しています。

自社の強み

 当社は、独自の品質管理及び在庫管理によって、自動車リサイクル部品を販売していますが、特に海外の取引先に対しての販売方法は、高度なシステムを構築しており、取引先の顧客にも、大変好評を頂いております。また、今までは当社で手作業により管理していた中古自動車部品を、現在では自動撮影による画像として管理できるよう開発をしています。これにより、中古部品ごとにICタグ・バーコードで管理し、工場内の自動化を進め、低コスト・省力化を目指しています。

一押し商品

 当社では、「C1NETシステム」を開発しています。
インターネット情報を利用した販売は色々な分野で盛んに行われていますが、自動車リユース部品に関しては、中古品の品質規格がないために顧客が求める品質の商品購入が難しいという課題があります。
 当社では、リユース部品ごとに元の自動車の型式や年式の他に、独自の品質規格を設け、これをバーコード等の情報に一元的に入力し管理しています。当社のネットワークに加盟されると、この「C1NETシステム」の下位サイトとして入庫時に画像として管理されている中古部品情報を即座に入手することが出来、必要な部品を必要なだけスピーディーに入手することが出来ます。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社は、海外からの自動車部品ニーズの高まりに対応するために、複雑な解体作業や部品仕分けを自動化する技術を開発したいと考えていたところ、金融機関からの紹介で、山口県知財総合支援窓口を訪問されました。

最初の相談概要

 同社は、自動車用タイヤからタイヤとホイールを切り離す作業の自動化と、取り外した部品の自動納庫システムについて、関係企業と折衝されていました。他社と交渉する際の秘密保持契約や、排他性を保つための知的財産権の保護方法について説明しました。

その後の相談概要

 「全自動品質管理機能付きタイヤ脱着システム」や「部品収納庫システム」について開発の初期段階でしたが、国内優先権制度もあることから、早期に特許出願をされることを勧めました。自動化やロボット技術に強い知財専門家(弁理士)による数回の派遣指導や、山口県が実施している出願助成制度を紹介して、国内特許出願や国際特許出願をすることが出来ました。                 
 また、未開拓である自動車リサイクル部品の規格標準化についても、豊富な経験を持つ専門家(企業OB)を招いて勉強会を実施しました。国の支援制度である「ものづくり補助金事業」や「地域産業成長促進事業」を紹介し、制度を活用されて試作機第1号を完成されるに至りました。

窓口を活用して変わったところ

 同社にとって、これまで知的財産権の経験がなかったのですが、今回の特許出願を契機にその必要性が理解されたものと思います。「全自動品質管理機能付きタイヤ脱着システム」の名称については、社内に担当者を育成され、自社で商標登録出願が出来るようになりました。


企業からのメッセージ

 研究開発促進や事業拡大を準備している企業にとって、技術開発・知財保護・雇用等の支援を一気通貫で相談できる窓口の存在は大変貴重だと思います。
 出来るだけ、アイディア段階から知財総合支援窓口に相談されることをお勧めします。

窓口担当者から一言

 マイナーと思われがちな自動車部品リサイクル事業に、企業のトップや研究陣の方々が黙々とチャレンジされている姿勢を拝見し、感心しました。また、これまで縁が遠かった知的財産権についても、積極的に取り組まれていることから、今後も支援を継続していきたいと考えています。 (小柳 正)

このページを印刷する

掲載年月日:2015年6月 3日

トップに戻る
  • 特許庁
  • 経済産業省
  • 独立行政法人
  • 知的財産相談・支援ポータルサイト
  • よろず支援拠点