窓口支援事例
株式会社カスガ水産
意匠商標ブランド

コンセプトに基づくCI作成による販路拡大

企業情報

所在地
大分県津久見市大字千怒6130番地-1
ホームページ URL
http://kasugasuisan.com/
設立年
1993年
業 種
水産加工業(冷凍マグロ加工販売)
従業員数
14人
資本金
2,000万円

企業概要

 津久見市沖合の豊後水道に浮かぶ保戸島は、明治中頃に始まったマグロ漁業が盛んで、現在も一大マグロ船基地として日本各地でマグロを水揚げしています。このような歴史的経緯により、津久見市はマグロを地域資源として、地域活性化を図っています。
 当社は、このマグロ(冷凍)を加工し、主に県内で業務用に販売しています。主力商品は、「マグロ丼(ひゅうが丼)」や「ネギトロ」など品質にこだわったマグロ加工食品を提供しています。

自社の強み

 冷凍マグロは、日本各地から仕入れていますが、同社社長のマグロの品質を見分ける「目」により、品質の良いマグロを仕入れています。「本物のマグロ商品を提供する」という考えに基づいているため、商品の品質は、県外他社にひけを取りません。

一押し商品

 特に、「ネギトロ」の品質は折り紙付きであり、価格も同業他社に比べ遜色ありません。現状では、この商品も県内で主に業務用として販売しています。
 今後は、これらの商品を一般消費者への直接販売や都市圏での販路拡大が課題となっています。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社は、業務用冷凍マグロの販売が主体であったため、自社のイメージアップを図る活動はほとんど行っていませんでした。これまで、あまり力を入れてこなかった一般消費者向け商品の県外展開・販路開拓を図るため、自社商品のイメージアップについての支援依頼を受けたことが契機となりました。

最初の相談概要

 同社のイメージアップのために、イメージキャラクター、ロゴマーク、イメージカラーなど決め、パンフレットも新につくりたい、また県外での販路開拓商談会などにおいても、商品パッケージ(意匠)について、改善を要望されることがあり、パッケージ意匠についても検討したいとのご相談でしたので、自社商品のイメージアップに関して、意匠としてどのような点に注意すればいいのかアドバイス行いました。
 「質の高さ」は同社の特徴の1つであり、これを会社のコンセプトとしてはっきり打ち出し、今後すべての商品の品質で差別化していくことが本質的な改善になり販売戦略になると考え、「いいものしか出さない。手間をかけて美味しいものを作る。」という本物を提供するということを「企業コンセプト、商品コンセプト」にすることをアドバイスしました。

その後の相談概要

 水産加工品分野において、パッケージデザインやブランディングを含めた商品開発と、その際の知財面の考え方等の支援を行いました。デザインコンサルタントから、パッケージやロゴマークのあり方と意匠・商標活用といった具体的な指導を行うと同時に、企業の原点や、企業に固有の特徴やストーリーを引き出し、同社が商品作りの方向性を考えられるよう支援を行いました。

窓口を活用して変わったところ

 支援を通じ、同社が本来持っていた特徴を専門家と共に抽出することで、新商品開発、パッケージ開発の重要性を認識していただくことができました。
 現在はその最初の取り組みとして、ロゴマークを作成し、同社のイメージアップを図っています。


企業からのメッセージ

 当社は、自社のイメージをアップする積極的方策をとっていませんでしたが、「知財総合支援窓口」による専門家支援により、企業イメージを図るコーポレートアイデンティティの重要性を認識し、上記のロゴマークを作成し、企業イメージの向上に努めています。
 「知財総合支援窓口」では、企業の知財面での課題解決を行うため、様々な支援活動を行っていますので、ぜひ利用を検討してみてください。

窓口担当者から一言

 同社の商品コンセプトは、「品質にこだわった商品を提供する」ということにありましたが、この特徴を外部にアピールすることを積極的には行っていませんでした。専門家による支援により、その重要性に気づいていただきましたので、今後の事業展開が期待されます。 (北坂 学)

コンセプトに基づくCI作成による販路拡大(328.3 KB)

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掲載年月日:2015年7月22日

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