当社は、医療用ディスポーザブルセンサー固定用テープと患者さん転倒防止に関する製品を製造委託、販売しております。安全で清潔な医療のお手伝いをしながら、なおかつ医療材料購入コストも下げられる、環境保全と経済面での二つのエコの実現を目指す会社です。
当社の強みは、医療機器メーカーで十数年、現場の最前線で営業マンとして医療現場を目の当たりにしてきた点でアンテナを高く張り、いま何が必要とされているのか?を早くくみ取り、製品化しております。
熊本県の医工連携マッチングセミナーにも積極的に参加し、どうしたら現場のお役に立てるのかを常に考えており、小回りの利く企業を目指しています。写真は医工連携セミナーをきっかけに製作した患者さんの転倒防止のためのケーブルクランプです。
当社の一押し商品は、オキシテープ(意匠・商標出願中)です。患者さんにディスポーザブルセンサーを貼るための固定用テープです。そのテープをセンサーに貼ることで、患者さんに触れることなくセンサーを使用でき、そのセンサーを長く使えるようになり、病院のコスト削減や、交差感染のリスクも抑えることができるようになります。医療廃棄物も減らすことも期待でき、エコノミーとエコロジーの二つのエコを支えます。
同社が創業検討されていた際、創業のリスク低減を図るために、発売予定の商品について保護できる権利について、また他社の権利を侵害することは無いかについて知りたいと知財総合支援窓口を利用されたのが最初のきっかけです。
同社を創業されるにあたり、主力製品について以下のような相談がありました。
①自社商品を何らかの権利で保護したい。
②他社の権利侵害とならないか、確認したい。
これらのご相談に対し、産業財産権の制度・費用等をご説明するとともに、知財専門家相談を活用して検討を行い、最終的に意匠・商標の取得を検討されることになりました。
同社は創業された際、主力商品の意匠・商標の取得に加えて、将来の事業を踏まえた社名での商標も取得したいと相談があり、窓口知財専門家と協力することで、同社で出願書類を作成され、窓口設置の端末を利用して出願されました。さらに新たな商品も開発され、知財専門家相談で技術的相談を実施した結果、当該商品に関する商標出願もされました。
同社は、創業前から知財意識を高くもって検討されていました。窓口に相談されたことで、また、意匠・商標出願を経験されたことで、産業財産権についての知識が向上し、自社のビジネスを知財で強化していただくことができました。
インターネットで調べればわかることもあるかと思いますが、情報が多すぎたり的外れな答えがあったりで、かなり遠回りしてしまう印象があります。やはり、専門家に聞いた方が早いですし、質の高い情報が得られると思います。
多くの情報の中で自分がより深く理解するための肉付けとしてネットはなくてはならないかと思いますが、その前に効果的、効率的に会社を強くするために知財総合支援窓口を利用するというのが近道のような気がします。面談によって、ネット検索での自分のほしい情報のヒット率があがりました!一度、顔を出してみると気軽に相談できますし、積極的に相談されるといいと思います。
窓口を利用されたことで、もともと高かった知財の意識に知識が加わり、同社の知財の強化が図れていると思います。これからも、現場で感じておられた課題から発想された新しい商品を生み出されていくことと思いますので、その際は窓口でも支援させて頂きたいと思います。 (荒岡 慶志)
掲載年月日:2015年7月 6日